2024年1月から現時点までまだ絶賛発生中のトラブルについて、こちらでもご紹介しておきます。 パソコンのツボ本館でも継続的に取り上げている内容ですが、現在以下のようなトラブルが発生中です。
Word のテキストボックスで文字入力時に、変換の際、文字が消えて(白くなる)見えなくなる
Word でテキスト入力の際、変換時に文字が消えて(白くなる)見えなくなる
KB503441 の更新の失敗を繰り返す。エラー 0x80070643 が表示される
KB5034439 で 0x8024200bのエラーが表示されて更新に失敗する
【変換時に文字が消える?】
Word にて、テキストボックスを挿入し、文字入力して変換を押すと文字が消えてしまう…そんな症状を見かけて、色々調べてみるとどうも、手元の Office Insider Beta Channel のものも含めてすべてのバージョンで発生していることが判明したこのトラブル。
・Wordと Outlook では、漢字に変換された文字が表示されなくなります
トラブルを確認して早々に、私も直接製品チームにフィードバックしてましたが、当然ながら他にも多数フィードバックもあったんでしょう。ちょっと前からは、上記にもあるようにすでに、既知の問題としても紹介されるようになりました。
本来であれば、左のようにテキストボックス内でも変換時には普通に変換できるはずのものが、右の画像のように消えてしまう?(実際には白くなっているようです)といったものです。ただし、変換してエンターで確定すれば、きちんと文字も入力できるので、この症状は変換時のみのものです。 これは、Microsoft IME であろうと、また ATOK であろうと発生するものです。手元の、ATOK Passport でも確認しました。
さらにこれに関連しているものが日本語入力システムを “ATOK” をご利用のユーザーで発生するもので、こちらは通常の変換のところで発生しています。 こちらについては、「Word で文字入力して変換をすると真っ白で何も表示されない【ATOK 2017】 Part 2 」でもご紹介しましたが、Justsystem でも、ATOK Passport など最新版を利用している人には修正プログラムが、また ATOK 2017 などサポートが終了した古い製品をご利用の方には、その修正方法が情報として公開されました。
・WordやOutlookで、入力変換中の文字が見えなくなる/Justsystem
— 対応状況:
さてそうしたトラブルの対応状況ですが、Word 側については既知の問題にも上がっているように対応中となっています。先日提供された今月の更新プログラムではまだ修正には至っておりませんでした。 最終的には、Microsoft 側の対応待ちっていうことになります。
— トラブル回避策:
一応、Microsoft IME については、”以前のバージョンの Microsoft IME を使う” を “オン” にすることで回避できます。
ATOK2017 などのサポートが終了した古いバージョンだったりすると、通常の変換のところでも発生。これについては、Microsoft IME を利用すれば回避できますが、Microsoft IME にすれば、今度はテキストボックスでも発生する…という矢継ぎ早のパンチを食らうわけです。 ATOK については、ジャストシステムのWebサイトでその対策が公開されていますので、「WordやOutlookで、入力変換中の文字が見えなくなる 」(Justsystem)をご確認ください。
【KB503441/KB5034439の更新に失敗するトラブル】
今回、Windows Update で発生中のトラブルは、Windows 10 向けに提供されている KB503441 と、Windows Server 向けに提供されている KB5034439 のトラブル。
ともに状況としては、回復パーティションの空き領域が足らないために、WinRE の更新ができずに発生しているものです。
・KB503441 の更新プログラムがインストールできない
パソコンのツボ本館では、上記のような感じでご紹介しています。とりあえず一般の方向けということで言えば、KB503441 のほうになるわけですが、Microsoft Community などで確認してみると…
文字通り、回復パーティションの空き領域が少ないため失敗する ⇒ 回復パーティションを拡張する
回復パーティションが DISABLE になっているために失敗する ⇒ コマンドで、reagentc /enable を実行する
BitLocker が有効になっていたため失敗する ⇒ 設定>更新とセキュリティ>デバイスの暗号化と開いて、デバイスの暗号化を「オフにする」ボタンを押下
といったことを解決したこと無事更新プログラムがインストールできたという話も上がっていました。 また「KB5034957: CVE-2024-20666 のセキュリティの脆弱性に対処するために、展開されたデバイスの WinRE パーティションを更新する 」にもあるように、WinRE そのものを更新するための PowerShell スクリプトも利用可能なようです。
もっとも Microsoft のサイトでもありますが、一応この更新プログラムは WinRE の回復パーティションがない場合には必要ないなど、そもそも不要な例もあるようです。
私の手元のPCでは、1台はパーティションサイズを調整して、Update を完了させ、もう一台は、どんな更新が来るのか?エラーをだしたままにしてますが、今のところ更新は来ていないようです。
【いずれのケースも現在対応中】
さて今回ご紹介した、Word のケース、そして Windows Update のケースともに、現在 Microsoft 側でも対応中です。
Word のケースは、テキストボックスを利用して初めて、あれ?と気が付くわけで、そうした使い方をしていないと、トラブルが発生しているのにも気が付いていない人もいらっしゃるかもしれませんね。
またWindows Update も、問題なく適用てきてしまっていることも多々あるので、うちは大丈夫だよ?という方はやはりこんなに騒ぎが続いているとは気が付いていない方もいらっしゃるでしょう。 実際に、手元にある他のWinodws 10 のPCでは、何事もなく正常に更新されているものもあったりするので。
ということで、今回は現在絶賛発生中のトラブルについてご紹介しました。
<参照>
・Word のテキストボックス内で文字変換の際、入力された部分が白くなって何も表示されない ・Word のテキストボックス内で文字変換の際、入力された部分が白くなって何も表示されない Part 2 ・Word で文字入力して変換をすると真っ白で何も表示されない【ATOK 2017】 ・Word で文字入力して変換をすると真っ白で何も表示されない【ATOK 2017】 Part 2 ・KB5034441: Windows 10 バージョン 21H2 および 22H2 用 Windows 回復環境の更新プログラム: 2024 年 1 月 9 日 ・KB5034957: CVE-2024-20666 のセキュリティの脆弱性に対処するために、展開されたデバイスの WinRE パーティションを更新する