月別アーカイブ: 2021年8月

Amazon ギフト券の不正使用でアカウントが停止されることも

以前、Support Scan(サポート詐欺)の際に、その代金を Amazon ギフト券で支払わされたというケースをご紹介したことがありました。

Amazon ギフト券に限ったことでもありませんが、こうしたギフト券は非常に便利な反面、悪用されやすい面もあります。Amazon では、自社の Amazon ギフト券をめぐって、利用者に注意を呼び掛けています。

【転売などは利用規約で禁止されている】

意外と知られていないと思いますが、Amazon ギフト券の転売は、その利用規約上禁止されているようです。
Amazonの、”Amazonギフト券を転売サイトから購入しないでください” によると、「Amazon.co.jp では、Amazonギフト券細則の規定に基づき、転売もしくは不正に取得された可能性のある Amazon ギフト券のロック(凍結処置)および無効化ならびに関連するアカウントの停止を随時行っております」とあります。

結局、その背景には Support Scam などで不正に入手されたギフト券が転売され、現金化されているという現状などもあるんでしょうね。結果、未承認サイトで販売されているものはロックや無効化の対象となるようです。

— 転売も不可:

また “Amazonギフト券を転売サイトから購入しないでください” では、その転売についても触れていて、「再販売その他対価をもって譲渡すること(例:買取サイトにAmazonギフト券を売ること)も、Amazonギフト券細則の違反となり、アカウントの停止などの対象となります」 とあります。つまり自分で入手したものであっても、再度換金する…これもダメなんですね。

【アカウントが凍結されると…】

アカウントが凍結されると、Amazonでの買い物ができない…だけではすまず、Kindle、Alexaといった関連サービスもすべて利用できなくなってしまいます。
Amazonギフト券を転売サイトから購入しないでください/Amazon ” には、実際に未承認サイトの一例が提示されています。少なくともそこから入手されたものについては気を付ける必要があります。
街中の金券ショップなどでも見かけますが、あれも危なそうですね…. 結局、Amazon ギフト券細則によって転売が認められていないとすると、そうした金券ショップで安く入手したものも不正使用になってしまうわけですね。うかつに手を出して、アカウントがロックされてからでは遅い…. ギフト券などはそれぞれのルールにのっとって利用すべきものなので、”知らなかった” では済まされないわけですね。

友達からもらったり、譲り受けたりした Amazon ギフト券… 出所がわからない、はっきりしないものは、注意が必要です。くれぐれもご注意ください。

<参照>

お客様への注意喚起/Amazon
Amazonギフト券を転売サイトから購入しないでください/Amazon

パソコンの基本操作

パソコンを使いだして間もない方は、Windows の基本操作はおろか、パソコンの電源の入り切り、ドラッグ&ドロップといったマウス操作など、実際に使ってみて覚えていかない操作や手順(お作法)がいっぱいあります。

これは何も Windows に限ったことでもありません。昔は Mac と言えば、直観的で操作がわかりやすいなんて言われてましたが、実際にサポートの仕事をしていると、Windows 同様、Mac の操作方法がわからずに相談される方もかなり多いので、Mac だから簡単でわかりやすいというとは限りません。

【Microsoft atLifeで展開されている初心者向けのコンテンツ】

Windows や Office 製品など、Microsoft 製品をよりよく知ってもらうために、Microsoft が提供している情報は、何も Power User のみを対象にしているわけではありません。このブログでも何度かご紹介しているような、小中高校生、大学生向けのテンプレートなどのコンテンツ や、新社会人向けのコンテンツ、中小企業向けのコンテンツなど様々な情報が提供されています。それが、”Microsoft atLife” です。

— お勧めの入門者向けコンテンツ:

パソコンの 右・左 もわからないような超初心者向けのコンテンツもあったりします。今回はこうした入門者向けのコンテンツのご紹介です。

~ 初心者向け:

電源を入れる、そして電源を切る。そうしたPCを利用する上での基本操作について紹介されています。

~ Windows 10 をもっと知りたい?という初心者向け:

Windows 10 を使うための基本操作、各メニューの使い方などが紹介されています。

【ヘルプメニューからオンラインコンテンツまでいろいろ】

今回こうした内容を取り上げたのは、たまたま Microsoft Edge に関しての相談をとあるご高齢のおばあちゃんからいただいたのがきっかけです。


わからないから、いろんなとこ引っ張り出してみてただけだよ?
とは笑いながらおっしゃっていましたが、ご覧になっていたのが “Microsoft Edge のヘルプと学習” という Microsoft Edgeのヘルプページ。ヘルプページとは言え、中々こんなところまで見る方は珍しいですよ。勉強熱心ですね….とお話をしてました。

【Office の各アプリにも、学習用コンテンツが用意されている】

Word や、Excel、PowerPoint には、ヘルプ>トレーニングを表示 とクリックすると上記のような動画の学習コンテンツが利用できるようになっています。

やる気さえあれば、Webにも、そしてPC内にも様々なコンテンツがあったりします。こうしたコンテンツ、ぜひ活用してみてください。

Surface Laptop 4で、記憶域が正しく表示されない

Microsoftコミュニティなどをチェックしていて、現在発生しているトラブルで気にして状況を追っかけているものをいくつかご紹介します。

今回は、Surface Laptop 4 について。実際使用しているわけではないので、Microsoft コミュニティの投稿をチェックしていて、こうしたトラブルが発生中を知ったものです。

【記憶域とディスクの容量が異なる】

ディスクの空き容量を調べたりする時、Windows 8.1 ぐらいまでであれば、エクスプローラーを開いて、Cドライブなどの上で右クリックしてプロパティを表示する…そんな形で確認されている方も多かった思います。

もちろん、Windows 10 でも同様に、ディスクの使用領域などが確認できます。ただし、Windows 10 の場合には、
スタート>設定>システム>記憶域
と開くことでも確認ができます。

本来同じ値が表示されるべきものなのですが、この表示が正しく表示されないというトラブルが発生しています。

— 投稿されている質問例–

Surface laptop4 記憶領域が倍の表示になる/MSコミュニティ
512GBのストレージのはずなのに、なぜ952GBもあるのでしょう?/MSコミュニティ

この誤表示については、すでに Microsoft 側でも把握しており、今後の Update にて改善する予定のようですが、しばらくお待ちいただく必要があるようです。

<参照>

Surface laptop4 記憶領域が倍の表示になる/MSコミュニティ
512GBのストレージのはずなのに、なぜ952GBもあるのでしょう?/MSコミュニティ
Surface の記憶域オプションとハード ドライブのサイズ

不正な製品にご用心!

今に始まったわけではないのですが、Windows や Office などの Microsoft の不正な製品が、オークションなどで数多く取引されています。

あくまでもざっと見る限りでは、以前であれば、アマゾンのマーケットプレイスや、楽天市場などのフリマ、ヤフーオークションなどのオークションサイトでかなりの数が見られましたが、アマゾンついては、以前に比べるとかなり減っているようでぱっと見た感じでは、怪しい製品を出品しているケースは見当たりませんでした。

これに対して、楽天のフリマやヤフーオークション。なんか?すべてがこっちに集まったんじゃないか?というぐらいに集中しております。
上記の画像はその一部ですが、すべて不正な製品です。

【 不正な製品とは? 】

不正な製品とは、いくつか条件があります。もちろん製品を購入しても、結局使用しないからオークションなどの出品しているというケースもあるでしょう。そうした場合には、不正な製品ではありません。私も購入したものの、結局未開封のままユーザー登録さえしていない製品がいくつかあったりします。まぁ使う予定もないのでオークションなどで処分してもいいんですが、それも面倒なので記念にとってあります。

ではその見分け方をご紹介します。

代表的なものは、Microsoft の “非正規品の Office にご注意ください” の中の “非正規品の見分け方” にもあります。

少し具体例も含めてご紹介します。

1) プレインストール版の Office 製品

富士通や、NECなどといったメーカー製のPCには、PCと一緒に Office 製品がセットで販売されているケースが多々あります。
こうして、PCと一緒に販売されている製品のことを、”プレインストール版” といいます。
こうした製品は、その利用規約上 PCと分離して販売することはできません。仮に不要であっても、Office 製品のみ転売することはできません。
PCが故障して、PCを買い替えた場合、以前のPCで使用していた プレインストール版の Office 製品を新しく購入したPCにインストールして利用することもライセンス違反になります。
ですのでこうしたプレインストール版の場合は、仮に未使用と表示されていても単独で販売すること自体出来ないものなので、不正に販売されている製品になります。

PCと一緒であれば、プレインストール版の Office 製品は譲渡は可能ですが、譲渡するにあたっては所定の手続きを取って譲渡する必要があります。

2) 法人向け製品のばら売り

Office Home & Business 2019、Microsoft 365 Personal などのコンシューマー向け製品に対して、Office 365 ProPlus、Office 2019 Standard などのような法人向け製品があります。
法人向け製品は、ご契約いただいた企業がその企業の管理下において利用することを前提にライセンス提供されているものです。なので、こうした製品を一般向けに提供することはできません。
法人向けのMicrosoft 365 (サブスクリプション版)の場合には、Microsoft 365 Apps for enterprise と表示されます。

3) 国内で販売されていない製品

アメリカなどでは、Microsoft 365 Home といった家庭向けの Office 製品もあったりします。ただしこちらの製品は国内では販売されておりません。このように国内で販売されていないような製品は、国内ではライセンス認証をすることができません。

【巧妙化する手口】

こうした不正な製品を売る側も、どうにか一度はライセンス認証を通そうと、その手口も巧妙化しています。

— 以前多かった手口:

・ライセンス認証を代行する
・不正に入手したプロダクトキーを発行する

— 最近増えつつある手口:

法人向けの管理画面に仮のユーザーを作成し、一時的にそのユーザーにソフトの権限を割り振ります。出品者が指定したユーザー名、パスワードを発行。発行されたユーザー名・パスワードでログインさせて、いかにもな感じで、まずはパスワードを購入者自身に変更させてから、ダウンロード&インストールへと案内されます。

** ちなみにこの画面は、Microsoft アカウントのサービスとサブスクリプションのような画面ではなく、法人向け Microsoft 365 の登録ユーザー向けの管理画面でした。

ただし今回確認した例でいうと、このユーザーアカウントからライセンスが数か月後には削除されてしまうようで、数か月後には利用していたユーザーは “ライセンスなし” となり、ライセンス認証を求められるようになってしまいます。再度サインインしようとしてもサインインすらできなかったり、仮にサインインできても割り振られた製品はなく、インストールできる製品はありません。

【仮に一時的に利用できてもすぐに使用できなくなる】

こうして不正に入手された製品は、ほとんど場合、インストール当初は、出品者のサポートもあってインストールして、ライセンス認証なども一時的に通過してしまいますが、その後、ライセンス認証が取り消されたりして、利用できなくなってしまいます。

もちろん出品者によっては、数か月後にはユーザーに割り当てたライセンスを削除してしまうケースもあるようです。ユーザーに割り振るライセンスが削除されてしまうと、当然ながら、インストールされた Office 製品は、利用できなくなります。

Microsoft の Office 製品は、不正使用を回避するため、30日に一回、自動的にライセンス状況がチェックされます。

PCのリカバリなどに伴い、いざ Office を再インストールしようとした段階で、インストールができない… ということで気が付かれる方も多いようです。

安易に、オークションなどに出品したり、購入したりしないようにくれぐれもご注意ください。”知らなかった” というのは言い訳にもなりません。出品する方も、また落札して利用する方も、どちらも立派な犯罪です。

こうした不正な製品は、ヤフオクでも、楽天のフリマでもチェックはしているんでしょうし、不正な製品との報告を受けて対処もされているんでしょうけど、イタチごっこでなかなか減らないのが現実です。
オークションに出しても売れなければ、出す人も減るでしょうから、利用者がおかしな製品には手を出さない…そうした地道な取り組みをしていくことがこうした不正な製品を撲滅する上でのポイントにもなるんでしょう。

<参照>

非正規品の Office にご注意ください(Windows)
非正規品の Office にご注意ください(Office)