月別アーカイブ: 2022年11月

迷惑メールかどうかを判断する

これから年末年始にかけては普段以上に迷惑メールが増える季節です。

メールソフトを開くと、「【重要】お支払方法に問題があり、プライム得点をご利用いただけない状態です。」とか、「【重要なお知らせ】お客様のお支払方法が承認されません」なんてタイトルのメール。そんなメールが来ると、Amazonを使っていない人ならともかく、Amazonを普段から利用されている人だったりすると “はっ?” と思って慌ててクリックしてしまう…

そんなこともあるんでしょうね。まさにそれがこうした迷惑メールを送ってくる輩の狙いなわけです。
そんなメールって、この時期になると誰にでも来たりする可能性があるわけです。特別あなたにだけ多いっていうわけでもありません。うちの場合には上記の画像にもあるように、サーバー側で、迷惑メールの判別されているものについては、メッセージンタイトルに「****SPAM*****」なんていう文言がついてきますし、また パソコンのツボ本館でもご紹介した Thunderbird だったりすると、迷惑メール判定には学習機能が働いて、繰り返し使えば使うほど、その自動判定の精度も上がって迷惑メールについては、とりあえず迷惑メールフォルダに移してくれるので、助かってます。

【どこで判断するか?】

Amazon に限ったことではなく、銀行やクレジットカード関連の金融機関、大手ショッピングサイトなど様々な有名企業を騙ったフィッシングメールは、後を絶ちません。

Amazonでも、その Web サイトでも呼びかけをしてますし、総務省から委託を受けている日本データ通信協会などでは、情報提供を呼び掛けたりもしています。IPAでも、「メールの見かけ上の送信元情報を安易に信じないで!」と注意を促したりしています。

こうした迷惑メールを見ていると、

  • 発信元が明らかに怪しいメール
  • 文面の日本語が明らかにおかしなメール
  • 文中のリンク先が怪しいメール

さまざまです。手の込んだものだと、メッセージヘッダーを確認したりする必要もありますが、今回は文中のリンク先から判断する方法についてご紹介します。

— 文中のリンク先にマウスをポイントしてみる:

これはクリックではなく、あくまでも “ポイント” するだけです。マウスの矢印(マウスポインタ)をリンク先に乗せるだけでクリックまではしません。こうすると、そのリンク先のアドレスが表示されます。ソフトによって、ポップアップで表示されたり、ステータスバーに表示されたりとまちまちではありますが、ほとんどの場合、表示されます。

当然ながら、通常クリックしなければリンク先に接続されることもありません。
例えば上記の Thunderbird の例でいうと、Amazon を騙ったフィッシングメールですが、差出人は何となくありそうなメールアドレスに偽装されていますが、メッセージ内のリンクにマウスをポイントすると表示されるアドレス(Thunderbird の場合には、画面左下のステータスバーに表示されます)のアドレスが明らかにインチキだということがわかりますね。

— 送信者名で単純に判別できる例:

次の例は、もっと単純で送信者名で明らかにわかる例です。

送信者名や、リンク先のアドレスに国名を示す “cn” の文字がみられますね。これは、”cn” なので、”中国” を意味してます。そんなところから、日本語で来るわけないの一目瞭然です。

【なぜ迷惑メールが届くのか?】

これは自分だけでは防ぎきれないこともあれば、注意していれば防げるものもあります。

  • インターネットの掲示板などに自分のメールアドレスを登録してしまった
  • オンラインショッピングを利用している など

様々なところでメールは普段から利用されていると思います。そうしたところから情報が漏れていたり、企業などからメールアドレスが漏洩したり、さらにはあなたのメールアドレスを知っている人のPCがウィルスに感染して情報が洩れているなどなど自分の努力だけでは防ぎきれない部分も多々あります。

でもどんな形にせよ、メールアドレスといった情報が洩れしまう危険性は “0(ゼロ)” ではないわけです。これは、パソコンに限らず、スマホでも同様ですし、最近ではスマホを狙ったものも多々あったりします。

現在もまだまだ減らない Emotet の被害なんかもそうですよね? 結果的には取引先だったり、子会社だったりセキュリティが今一ついきわたらなそうなところから感染し、情報が漏洩しウィルスに感染。そして最終的に、その親会社や病院などにたどり着いて被害が大きくなる。元をただせば子会社で働いているアルバイトの人のメールだったりするケースもあります。
よく、自分のPCなんてウィルスに感染しても、盗まれるような銀行口座の情報なんてないし困らない…という人もいますが、その人の利用しているメールから搾取されたアドレス情報をもとに、過去にやり取りしていた企業や、取引先、友人に迷惑メールが発信されて、被害が広がっていくわけです。別にあなたのファイルを凍結して身代金を受け取れなくてもいいわけです。

今回は、フィッシングメールについて取り上げてみましたが、もっとも、Amazonにしても、PayPay にしても使っていなかったら当然おかしいわけです。クレジットカード会社などからも同様にこうしたフィッシングメールが届くことも多いのですが、持ってもいないカード会社からくるものについては明白ですよね?

この程度のフィッシングメールが、実は大半だったりします。メッセージヘッダーまでチェックしないとわからないものも中にはありますが、結構単純なものも多いのが現実です。ちょっと気を付ければ防げるものですよね?

こうしたメールは、フィッシングメールといって、リンクをクリックさせて、あたかも Amazon や PayPay 銀行か?と思わせるように似せたサイトに誘導し、ユーザー名やパスワードを入力させて、こうした情報を盗む目的のものです。

いくつか確認したところでは、パスワードを入れるとエラーになって、何度もパスワードを入れさせて、その人の使用しているパスワードのパターンを入手しているといった例もありました。

こうしてちょっと注意すれば防げるものが大半だったりするので、是非ともこうしたメールが届いた折には慌てずに対処してください。

<参照>

Amazon.co.jpからのご連絡
迷惑メール相談センター/一般財団法人日本データ通信協会
メールの見かけ上の送信元情報を安易に信じないで!/IPA
迷惑メール対策/総務省
もっとも簡単に説明!迷惑メールが殺到する2つの大きな原因
Emotet とは? 脅威の内容や対策方法を解説

“Doing More With Less”

「Doing more with less」

これは、先日 2022年11月16日(水)に東京の渋谷にあるセルリアンタワー東急ホテルで開催された 「Empowering Japan’s Future」の Key Note のなかで、Microsoft の CEO サティア・ナデラ氏が触れていた Microsoft の提唱するDX推進戦略ともいえるキーワードです。

このキーワードは、これよりちょっと前に実施された「Microsoft Ignite」の中でも様々な形で紹介されておりました。

「Do more with less」

様々なメディアでも取り上げられているこのキーワード。Microsoft Ignite の Key Note 中では、「より少ない資源や時間を使い、より多くのことに取り組めるようにする」として使われていました。

【久々のリアルイベント】

コロナ禍になってから、こうしたイベントに参加することもなかったので、久々のリアルイベント。

会場には、300名の招待された方々が参加。私は、Microsoft MVP としてご招待いただいたので参加したわけですが、私以外にもMVPは約60名ほど参加されていたようです。

ちらほらお話したり、挨拶したりしてましたが、MVP どうしであっても、コミュニティイベントがすっかりオンラインが主になった今日。こうしてリアルイベントで顔を突き合わせて会うことも、ほんと久しぶりなわけです。

サラリーマン時代は、Meeting ビジネスに携わっていたので、face to face の価値を訴え続けていたわけですが、やはりああして顔を見て話しができるのはいいもんです。

【取りこぼしのないDX戦略に期待】

さて最近メディアでも取り上げられることが多くなってきたこの「DX戦略」という言葉。検索すれば、山ほどでてくるし、これを説明しているサイトもたくさんあるので詳細はそちらに任せますが、でもそのどれもが、企業だったり、開発者だったりと、それに取り組む企業の話や、開発環境など開発者向けのお話が主。

でもその先にあるのは、実は “私たちの生活” だったりするんですよね?

DX戦略とは何か。戦略の立て方や推進のポイントを解説」でも、”一般的に、DXとは、IT技術の浸透により人々の生活を良い状況へと変化させるという意味を持ちます“とあります。もちろん一方では、”ビジネスにおけるDX推進の目的は、「IT技術を導入しビジネスモデルや社風を変革し、市場での優位性を確立する」ことです” とあるように、ビジネスにおけるDXの推進は企業にとっても “市場での優位性を確立する” 一つの手段でもあるわけです。

— Do more with less の後に続くキーワードは?

Key Note を聞きつつ、仕事柄、”Do more with less” の後にどんなワードが来るんだろうか?と考えてました。
日々仕事を通じて、PCやスマホなどのデジタルデバイスの操作に四苦八苦している人や、デジタル化された様々なシステムに悪戦苦闘しているユーザーの姿を直面している立場からすると、やはりそれにより確立されたシステム、あるいはサービスは、すべてのコンシューマーを、誰一人取りこぼすことなく導いてくれるシステムであってもらいたい…

そんな意味で、”Doing more with less the digital divide” なんじゃないかな?なんて考えてました。

DX 戦略とは、結局その先には、私たちの生活があるわけですから、そこは絶対忘れないでもらいたい。単なる企業の売り上げを伸ばす戦略であったり、業務を効率的にこなすすべにとどまってほしくない。

売って終わり、作って終わりじゃない。使われてこそのシステムであってもらいたい。

そうした意味でも、取りこぼしのないDX社会を実現してもらいたいから、”Doing more with less the digital divide“。

もちろん “Do more with less” にはそうした意味も含まれているんですよね?

<参照>

Do more with less (より少ないリソースでより多くを): デジタルに基づく強力な体制で未来を切り開くお客様の事例
マイクロソフトのテクノロジで実現する「Do more with less」: Microsoft Ignite Japan Keynote
マイクロソフト 会長 兼 CEO サティア ナデラ 来日、「Do more with less (より少ないリソースでより多くのことを実現)」を提唱
知的生産性の方程式「Do more with less」――時短への誓い8カ条/IT media
DX戦略とは何か。戦略の立て方や推進のポイントを解説/Docomo Business

サポート詐欺や、ワンクリック詐欺にと注意ください

世間では、年賀状の発売もスタートし、街のいろどりもクリスマス、そして年末年始モードに着々と向かいつつあります。

そうした中で増えてくるのが、「サポート詐欺」とか、「ワンクリック詐欺」。この手の詐欺は、こうした世間のあわただしくもまた楽しいイベントが続くような時期になると不思議にいつも以上に増えてきたりします。

  • インターネットでWebサイトを見ていて、画面上のリンクを何気なくクリックしたら突然トロイの木馬に感染したという画面が表示されて消すこともできなくなってしまった
  • 至急、Microsoft のサポートに電話するようにと 050-*****-****** という番号が表示された
  • 成人向けサイトを見ていたら、クリックした覚えもないのに、突然「ご入会ありがとうございます」という画面になって、法外な料金を要求する画面が現れた

こうした事例は後を絶ちません。残念ながら、こうした画面が表示されて動顛してわけのわからぬままに電話して、脅迫されてしまうケースや、片言の日本語を話す外国の人の指示に従って遠隔操作のアプリをダウンロードして、PCを乗っ取られてしまうケースは多発しています。

そしてこうした被害は、PCのみに限らず、スマホでも被害が増えています。そんな事例を紹介している動画なども多数あります。

だまされません!ワンクリック請求/かなチャンTV(神奈川県公式)

また「ビデオライブラリー/公益財団法人 警察協会」にも、サイバー犯罪を含む様々な犯罪を紹介したドラマ仕立てのビデオが公開されています。

いつなんどき、そんなシーンに直面するか?わかりませんが、慌てずに対処すれば防げるものですので、くれぐれもご注意ください。

<参照>

マイクロソフトのサポートを装った詐欺にご注意ください/Microsoft Security Response Center
マイクロソフトのサポートを装った詐欺にご注意ください
ワンクリック詐欺に注意/総務省
ワンクリック詐欺とは?事例や対処法をわかりやすく解説/トレンドマイクロ
ビデオライブラリー/公益財団法人 警察協会

日本の年賀状って、たった +7円 で海外にも送れる

今年も11月1日、郵便局で年賀状の発売がスタートしました。そしてそれにともない、パソコンのツボ本館でも紹介しましたが、今年も “はがきデザインキット2023” のサイトがオープン。日本の年末年始の風物詩ともいえる “年賀状” のシーズンが到来しました。

さてその詳細については、パソコンのツボ本館「“はがきデザインキット2023” サービス開始!」でご確認いただくとして、別館では「知る」のところにあった海外宛ての年賀状について取り上げてみました。

【海外にも送れる日本の年賀状】

当然 “はがき” なわけですから旅先から絵葉書を送るがごとく送れるはずなわけではあるので何も不思議なことではないのですが、年賀状を海外に送る…そんな発想が頭にありませんでした。

日本郵便のWebサイトには、

  • 海外への宛名の書き方
  • 外国語でのあいさつ(便利な文例集)
  • 外国語で送るビジネス年賀状
  • 海外年賀の疑問

といった項目にわたって、その手順が紹介されています。文例には、英語、中国語、韓国語が対応しております。

グリーティングカードといえば、年賀状の前にクリスマスというイベントもありますから、クリスマスカードを海外に送ったというご経験の方はいらっしゃるかもしれませんが、海外に在住のお知り合いの方へ あるいは 日本大好きな外国人のお友達へ、今年は一味違った日本の年末年始の風物詩ともいえる年賀状を送ってみるのもいいですね。

ただし海外の場合には当然ながら年賀状なんてものもないので、1月1日に配達してくれるわけでもありません。通常のはがき扱いになるので、日本郵便の国際郵便ページにある “お届け日数表” を目安に出す必要がありますのでご注意ください。 標準日数ですが、東京から送った場合、北米・ヨーロッパあたりだと、だいたい8日前後のようです。

<参照>

海外年賀/郵便年賀.jp
 はじめよう!!海外へのグリーティングカード
お届け日数表(通常郵便物:航空便)/日本郵便