ここ最近、パソコンのツボ 本館の方では、PowerPoint Designerのことや、3Dモデルへの対応のことについて取り上げましたが、毎回、こうしてOfficeに新しい機能が追加されると紹介してる中で、その対象ユーザーとして、指定されている “Office 365サブスクライバー” という文言。
例えば以下のところがその一例です。

・PowerPoint デザイナーについて
では、サブスクライバーって何んでしょうか?
うちで使っているWordやExcelには、ちゃんと新機能が追加されるのでしょうか?
そう疑問に思われる方も多いかと思います。
今回は “Office 365サブスクライバー” について取り上げてみました。
— 多種多様なOffice 製品
現在日本で販売されている Office 製品には、大きく分けて、一般家庭向けと法人向けの製品があります。
一般家庭向け:Office Premium(プレインストール版)、Office 365 Solon など
法人向け製品:Office 365 Business、Office 365 Enterpriseなど
製品構成や特徴などの詳細は、”Office 365 で Office を最大限に活用する” のサイトでご確認ください。
法人向けには、中小企業から、教育機関、非営利団体(NPO)向けなどなど様々な形で提供されています。
本当に多種多様。製品の数が多くて、どれが?どれだかわからないぐらいですね。
— 買い切り版とは
問題をわかりやすくするために今回は一般家庭向けの製品でご説明しますが、一般家庭向けの製品においては、先ほどご紹介した、PCとセットで販売されている、従来で言うところのプレインストール版、Office Premiumシリーズ と、Office 365 Solo というサブスクリプション版があります。
これに加えさらに従来からあるような統合パッケージ版、いわゆる買い切り版というOfficeがあります。
これが、Office Professional2016、Office Home and Business 2016、Office Personal2016、Office Professional Academic 2016 といった製品になります。
Mac版で言えば、Office Home & Student 2016 for Mac や Office Home & Business 2016 for Mac といった商品です。
忘れてましたが、Word 2016、Excel 2016、PowerPoint 2016、Access 2016 といった製品を単体でご購入になった場合(単体製品)には、こちらも買い切り版ということになります。
もちろん買い切り版の場合、新しい機能は追加されませんし、Office 2013 から、Office 2016 にバージョンアップするといった形でのバージョンアップ も行われませんが、セキュリティの更新プログラムは製品のサポート期間は提供されます。
— 自分はサブスクライバー?
先ほどご説明した買い切り版以外の中で、Office 365 Solo については、いわゆる今回取り上げたサブスクリプション版ということになります。当然ながら、サブスクライバーということですね。
また、Office Premium は、その特徴として、常に最新のOfficeが利用可能ということもあり、Office 365 Solo を利用されている方同様、サブスクライバーということになります。
* ボリューム ライセンスで提供されるスイート製品の比較 のところでも説明されていますが、法人向けの製品で言えば、Office 365 ProPlusといった形で利用されているものはサブスクリプション版ですが、VL(ボリュームライセンス)版として提供されているもの(Office Professional Plus 2016、Office Standard 2016、Office Standard 2016 for Mac)は、買い切り版と同じ扱いになります。
— 新たに購入する場合には注意が必要
Office 製品の入っていないPCで、Office をご利用いただくために、新たに購入しようという場合には、こうした製品の違いについて注意しないと、Ver.**** からついているはずのあの機能がうちのPCにはない…
ということになるので、気を付けたいですね。
もちろん、買い切り版には、買い切り版のメリットもあります。その一番は、新たに追加料金が発生しないということ。
サブスクリプション版の場合には、月額・年額などご契約形態によって、課金が発生します。またOffice Premium の場合には、課金は発生しませんが、購入した時のPCでしか利用できないという制限があります。
最終的にはご自身での利用環境をよく検討してどちらを選択するか?ということになるわけですね。
— 非正規品にはご注意を
最後に、まだまだこの被害を被る方も多いので、ご紹介します。

国内外の大手の通販サイトを含む様々な通販サイトでは、当然ながらきちんとした正規版の製品も販売されていますが、それに混ざって、海外で販売されている日本ではライセンス認証できないものや、Office Premium など本来単体では販売できないものが、あたかも正規品かのように販売されていたりします。
もちろん取り締まりは行われていますが、”いたちごっこ” というのが現実で、なかなか根絶することはできません。
多くの場合、極端に安い料金で、複数台数で使えるなどのうたい文句で販売されていたりしますが、最初にインストールはできたけどその後、再インストールしてもライセンス認証ができなくなったなどといった話はたくさんあります。
手痛い授業料を払うことにならないためにも、こうしたものには安易に手を出さないようくれぐれもご注意ください。
— 補足
ちょうど現在、PowerPoint向けに、Presentation Translator という機能が提供されています。
PowerPoint でリアルタイムの字幕を 60 を超える言語で表示/Microsoft Community
こちらの機能のように、Add-in として提供されているもの、さらには、ストアなどからダウンロードして利用できる Officeアドインなどについては、Office 365 サブスクライバーという限定はありませんので、そのシステム要件を満たす Office 製品をご利用であれば、新機能として追加して利用することが可能です。
【参照】
・Office 2016 for Office 365 の最新機能を入手できる時期
・Office 365 と Office 2016 の違い
・Office Premium搭載 PC
・About PowerPoint Designer
・PowerPoint デザイナーについて
・Office 365 で Office を最大限に活用する
・ボリューム ライセンスで提供されるスイート製品の比較
・高額ソフトの購入、「買い切り」と「月額制」どっちを選ぶ? Office2016のライセンスについて考えてみた(笠原一輝)/engadget
・非正規品の Office にご注意ください
・Microsoft Office 365に関するよくあるお問い合わせ/DELL