カテゴリー別アーカイブ: Office

“自動保存” と “自動回復”

Microsoft の Office 製品には、データを自動的に保存してくれる仕組みも用意されています。これが ”自動保存” という機能になります。

ただしこの ”自動保存” が有効になるためにはいくつか条件があります。つまり基本的にデータが勝手に自動保存されることはないわけです。
そこでよく勘違いされるのが ”自動回復” という機能。 パソコンのツボ本館ではだいぶ前に一度取り上げましたが、今でもちょくちょくアクセスされる記事でもありましたので、今回別館の方で再び取り上げさせていただきました。

【自動回復とは?】

まずはすべての Office製品に搭載されている「自動回復」から確認していきます。

よくこの機能のことを “自動保存” と勘違いされている方もいらっしゃいますが、あくまでも “自動回復” なので、作業中などにトラブルになって、Word や Excel、PowerPoint などのデータを保存できないままに終了されてしまった際、再起動後、作業中だったファイルを復元・表示してくれるのがこの機能になります。

上記の画像は、PowerPoint の例ですが、ファイル>オプション とクリックして、”PowerPoint のオプション” ダイアログを開き、左ペインの “保存” をクリックすると表示されます。Word や Excel などでも同様です。
上記の画像にもありますが、10分毎など設定された時間に応じて自動的に “自動回復用データ” として保存してくれます。ただしこうして自動バックアップされる回復用のデータは増えすぎないようにするため、

  1. ファイルを手動で保存したとき
  2. [名前を付けて保存] を使用して、新しい名前を付けてファイルを保存したとき
  3. ファイルを閉じたとき
  4. Excelなどのアプリを終了したとき (ファイルを保存したかどうかは関係ありません)
  5. 現在のブックの自動保存を無効にしたとき
  6. [次の間隔で回復用データの自動保存を行う] チェック ボックスをオフして、自動バックアップ機能を無効にしたとき

に、ファイルが削除されます。

つまりいつまでも残っているものではありません。

【自動保存とは?】

では、”自動保存” とはどんな機能なのか?

上記の PowerPont のデータにもある 左上の “自動保存” がまさに該当します。Word や Excel にも同様に用意されています。

自動保存とは」にもありますが、これが利用できるようにするためには….

  1. Microsoft 365 のサブスクリプションがある
  2. OneDrive、OneDrive for Business、SharePoint Online といったクラウド上にデータが保存されている
  3. インターネットに接続されている

といった場合に利用できる機能になります。つまりは、自分のPC内に保存されるわけではありません。
また日本ではよくあるPCにプレインストールでついてくるプレインストール版の Office 製品。永続ライセンス版として販売されている Office Home & Business 2021 などの統合パッケージ版や、Word や Excel などの単体製品では利用できません。

さらにいくつかのケースで自動保存が利用できない場合もあります。以下がその一例になります。

  • ファイルが以前の形式になっている (.xls、.ppt、.doc など)。
  • ファイルがローカルの OneDrive フォルダーに置かれており、OneDrive の同期が停止している。
  • ファイルが以前のバージョンの OneDrive 同期アプリ によって同期されています。

せっかく何時間もかけて作成したデータであっても、自動保存が利用できていないデータについては、やはり豆に保存することが必要になりますのでくれぐれもご注意ください。

<参照>

自動保存とは
Microsoft 365 ファイルを回復する
Word のファイルとドキュメントを復元する
Excel の自動回復関数の説明
Office for Mac でファイルを回復する
Office 製品の自動保存と自動回復用データ

年末年始にかけて発生しているトラブル

2023年がスタートして、はや 6日。今回の年末年始もいろいろトラブルが発生していましたが、新年一発目は、パソコンのツボ本館で取り上げた現在発生中のトラブルについてご紹介させていただきます。

【PowerPoint】

まずは、PowerPoint から。Vimeo という動画サイトから、オンラインビデオを PowerPoint のスライドに挿入しようとするとエラーになるトラブル。

Vimeo から オンラインビデオを挿入しようとするとエラーになる【PowerPoint】

現在もまだ対応中です。

【Skype】

Microsoft 365 Personal などを利用の方向けに提供されているサブスクライバー特典の一つでもある Skype の 60分/月の無料通話特典。

SKYPE で Microsoft 365 サブスクライバー特典が更新されない
SKYPE で Microsoft 365 サブスクライバー特典が更新されない Part 2

2度にわたって取り上げました。Part 2 では、手動によるアクティブ化の方法についてもご紹介しています。
私もそうでしたが、これまで Microsoft 365 Personal などでサブスクリプションのご契約があった方の場合でも、そのサブスクライバー特典が表示されなくなっているケースもありますので、その場合にはアクティブ化を手動で行えば、すぐに利用が可能になります
急ぎでなければ修復されるまで待っていてもいいのですが、まだ時間がかかりそうです。

【iPhone】

パソコンではありませんが、「iPhone と TV をHDMIケーブルでつないでもAmazon Prime Video の音声が再生できない」というトラブルが発生しています。

iPhone と TV をHDMIケーブルでつないでもAmazon Prime Video の音声が再生できない

Amazon のデジタルデバイスフォーラムなどを見ると、かなり前から発生しているトラブルのようですが、いまだに解決には至っておりません。iOS 16 にアップグレードすると発生するトラブルのようです。

【Microsoft Edge】

Microsoft Edge には、Webサイトを画像としてキャプチャーする便利な機能がありますが、この機能において、一部サイトで不具合が発生します。
サイトのつくり(構造)などにもよるものと思われますが、背景画像が一部黒くなるため、せっかくキャプチャーしても、背景が黒くなるばかりか、ページによっては文字が読めなくなるようなところも出てきます。

Microsoft Edge で、Webキャプチャーすると背景が黒くなる

対応中の案件です。手元の環境で確認する限りでは、以前は Microsoft Edge の Insider 版 Canary Channel では発生していませんでしたが、それ以外の製品では発生中でした。
現在、やはり Insider版 Developer Channel の製品では Update がかかって改善したようです。通常版ではまだ改善には至っておりません。
またこちらは、Mac 版 の Microsoft Edge でも同様です。

今回ご紹介したトラブル、今後もその経緯については、パソコンのツボ本館にて取り上げていきたいと思いますので、その後の経過については、時々本館の方を覗いてみてください。

2023年も、パソコンに役立つ情報、トラブルの現状や、その解決策など様々な情報をご紹介してまいりたいと思いますので、パソコンのツボ、本館・別館 ともよろしくお願いいたします。

<参照>

Vimeo から オンラインビデオを挿入しようとするとエラーになる【PowerPoint】
SKYPE で Microsoft 365 サブスクライバー特典が更新されない
SKYPE で Microsoft 365 サブスクライバー特典が更新されない Part 2
iPhone と TV をHDMIケーブルでつないでもAmazon Prime Video の音声が再生できない
Microsoft Edge で、Webキャプチャーすると背景が黒くなる

Microsoft 365 Personal / Family のキャッシュバックキャンペーン開催中!

パソコンのツボ本館の方ではご紹介しましたが、タイトルにもあるように、恒例の Microsoft 365 のキャッシュバックキャンペーンが、12/7よりスタートしております。

Microsoft 365 Personal/Family キャッシュバックキャンペーンがスタート!

【キャッシュバックキャンペーンとは?】

毎年12月に開催されてるもので、キャンペーン期間にMicroosft 365の該当製品を購入すれば、製品に応じて2,500円あるいは、3,500円がキャッシュバックされるというものです。

今年(2022年)は、6月にもキャッシュバックキャンペーンが実施されました。

【キャンペーン概要】

  • キャンペーン期間:2022年12月7日(水)~2022年12月27日(火)
  • 対象製品:Microsoft 365 Personal/Family (12か月版)のみ **15か月版は対象外
  • キャッシュバック申込締切:2023年1月31日(火)消印有効

【注意】

  • 対象製品は Microsoft 365 Personal あるいは Microsoft 365 Family の12か月版のみです
  • キャッシュバックは、申し込みをしないと返金されません

【さらにお得に!】

キャッシュバックキャンペーンとは別に、正規代理販売店でも割引などで販売されているケースがあります。この場合には、さらにお安く利用できることになります。

Amazon だったりすると、Microosft 365 Personal について現在は通常の料金から 13% 引きになった、10,514円で買えて、さらに、2,500円のキャッシュバックもあることになります。Amazon の価格も割引率が時々変わっているのですが、今が比較的お安めなわけですね。

私の場合は待ちきれずにBlack Friday で買ってしまったのですが、それからすると、さらに2,000円近く安くなるので、ちょっと早まったな?と悔やんでいるところです…

【Microsoft 365 Personal と Microsoft 365 Family】

ところで、Microsoft 365 Personal と Microsoft 365 Family ってどう違うのか? 最後にここについて簡単に触れておきましょう。

簡単に言ってしまえば、

  1. Microsoft 365 Personal:個人向けの製品
  2. Microsoft 365 Family:家庭向けの製品

ということになります。

1)Microsoft 365 Personal:

1人のユーザーが、PC(Windows/Mac)、スマホやタブレットなど1人のユーザーが所有する5台までのデバイスで利用できます。
ただしインストールできる台数には制限がありませんが、あくまでも利用できるのは5台までです。その他、Microsoft 365 Personal として利用できる OneDrive 1TB などが付きます。商用利用可能な製品となっています。

2) Microsoft 365 Family

Microsoft 365 Personal と異なって、家庭を対象とした製品で、こちらは最大6ユーザーが利用できる製品です。最大6ユーザーが各自、Microsoft 365 の各アプリをインストールして利用できるほか、OneDrive も 1TB (合計最大 6TB)利用できることになります。加えて、Personal にはない、Family Safety というモバイルアプリも利用可能です。
家庭向け製品のため、Microsoft 365 Personal のような、商用利用権は含まれません。

一見、 Office Home & Business 2021 のような永続ライセンス版(買切版)だと、一度購入してしまえばサブスクリプションのように更新の手間もはぶけるのでいいという方もいらっしゃいますが…

  • Office の各アプリだけじゃなくて、各サービス(OneDrive 1TBなど)がつく
  • 技術サポートも利用できる
  • スマホやタブレットでも制限なく利用できる
  • サブスクリプション版には常に最新の機能が追加される など

さらに通常買切版は、5年でサポートが終了し、次のバージョンをまた数万円出して購入しないといけないのに対して、サブスクリプションの場合にはバージョンアップごとに買い替える必要もない。

こうした各種特典もあるわけですから、やはりトータルで考えるとお得なわけですね。常に最新の状態にしておけばサポートの終了も気にしなくていいことになります。

お得に更新できるこのチャンス。ぜひご活用ください!

<参照>

Microsoft 365 キャッシュバック キャンペーン
Microsoft 365 Personal
Microsoft 365 Family
家庭向け Microsoft 365 の更新
すべての Microsoft 365 プランと価格を比較 (旧 Office 365)


Office 365 から Microsoft 365 へ

10月13日 から 14日 にかけて、毎年恒例となっている Microsoft の 大型イベント “Microsoft Ignite” が開催されておりました。

イベント自体は終わりましたが、当日のイベントを残念ながらご覧になれなかった方は、オープニングセッションをはじめ、セッションスケジューラーから890の各セッションの録画データもご覧いただけますので、ぜひご覧になってみてください。

さてこうした大型イベントがあると、このイベントを通じて新たな取り組みや、新たなサービスなどの発表などもあったりします。そういう意味でも非常に注目を浴びているイベントでもあるわけです。

【Office 365 から Microsoft 365へ】

その一つが今回ご紹介する 「Office 365 から Microsoft 365へ」になります。Office 365 と言っていたものが、その後 Microsoft 365 として、法人向けにも、一般ユーザー向けにも提供されておりましたが、これまで同様 Word、Excel、PowerPoint などの各アプリに加えて、OneDrive などのクラウドサービスを加えて、新たなサービスも加わり、アイコンや、外観も一新され、「Microsoft 365アプリ」となります。

Office.com のサイトにも、上記のように案内が出てました。Office.com で利用できるアプリも一般ユーザー向けとはいえ、先日追加された、ClipChampをはじめ、Power Automate、Forms、リストなどなどクラウドベースのサービスもかなり増えてきました。

今回の Ignite の期間中に、Microsoft Designer、Microsoft Create などの新しいサービスも公開され動き出しました。

Office 365 から Microsoft 365 への新たなスタート。「Introducing the new Microsoft 365 app」によれば、2022年11月からロールアウトがスタート。2023年1月には、Windows の Office の各アプリと、Office モバイルアプリの変更がロールアウトするようです。

何か?新しいわくわくしたことが始まる秋…。今後の、Microsoft 365 にさらに期待が高まるばかりですね。

<参照>

Microsoft Ignite
Introducing the new Microsoft 365 app
Microsoft Designer
Microsoft Create
あらゆるコンテンツ制作の出発点 ~新サイト「Microsoft Create」がオープン/窓の杜
「Office.com」、「Office」アプリは「Microsoft 365」アプリへ/窓の杜



Microsoft Office の更新に伴う他のプログラムへの影響

Microsoft Office については、基本的には自動更新で使用することが推奨されますし、デフォルトでは自動更新が有効になっているものと思われます。

さてこうして、定期的に更新される Microsoft Office 製品ですが、当然ながら、あってはほしくないものの、何事にも不具合はつきもの。
Update が要因で、Microsoft Office の各アプリ自身に不具合が発生することもあります。

当然この場合には、Excel や Word などの各アプリが正しく動作しないのであれば修復やら再インストール、さらにはロールバックやら試すべき対策もいろいろになります。もちろんフィードバックして、更新プログラムを待つというのも一つの方法でしょう。

毎月第二水曜日以降に提供される更新以外にも、C2R形式で提供されている昨今の Microsoft Office 製品の場合には、そうした定期更新を待つことなく必要に応じて順次更新プログラムが提供され、常に最新の状態が維持されています。

【他のアプリへの影響】

さて巷には、こうした Office 製品をベースとする会計ソフトや、顧客情報管理などの様々なアプリが販売されたりしています。ものにもよりますが、直接 Excel と連携しているものもあれば、Access のデーターベースエンジンを使用するものなどさまざま。

Microsoft Officeの更新により、こうしたプログラムに影響が出るケースも時々耳にします。最近の事例だと以下のようなものがあります。

例: 【かんたん!シリーズ】製品を起動する際に「オペレーティングシステムは現在このアプリケーションを実行するように構成されていません。」とエラーが出る/MJSかんたん!シリーズ

こういったアプリ、個人事業主さんをはじめ、一般の方でも個人でお仕事をされている方々であったり家族経営のお店だったり、そうした方々が使用されているケースも多い。

企業などのように専門のシステム担当者がいるようなところであれば、相談する窓口もあるでしょうが、そうじゃない場合には起動できなくなったりすると慌ててしまいますよね? 唯一頼れるのがメーカーのサポートだったりするわけですが、なかなか電話もつながらなかったり、メールでのお問い合わせ先しかないケースもあったり。さらにはそうしたトラブルが、週末に発生した場合などはお休み明けまで何もできない…. そんなことにもなりかねません。

こうした Office の更新に起因するトラブルの場合、多くの場合根本的には Office 側というよりそのアプリを開発している側が、その要因を分析して対応してもらわないと最終的な解決には至りません。

しかしそれを待っていては、いつになったら使えるのか?ということになってしまいます。

【一時的な回避策としてのロールバック】

ということで、問題の切り分けと、一時的な回避策として Office 製品のロールバックを行ってみることをお勧めいたします。

Office 製品の更新が要因の場合には、更新する前のバージョンにロールバック(バージョンダウン)することで、問題が再現されるかどうか?確認してみます。

Office 365(2016)をロールバックする
Release notes for Current Channel

ロールバックに必要なバージョン情報は、「Release notes for Current Channel」で確認できます。日本語版のサイトでもいいんですが、情報の更新が遅いため、新しいバージョンの情報が確認できないことがありますので、バージョン情報については US版のサイトの方が情報としては新しいかと思います。

ロールバックが終わったら、一時的に、Office の自動更新は、オフにして更新されないように設定しておく必要があります。せっかくロールバックしてもそのままではまた自動的に更新されてしまいますのでご注意ください。

今回は Office の更新による他のプログラムへの影響についてご紹介いたしました。

<参照>

現在のチャネルのリリース ノート
Release notes for Current Channel

非正規製品に注意!

相変わらず減らない Office や Windows の非正規製品。もちろん、Microsoft の製品に限らず Adobe などの製品も多数あったりします。こうした非正規製品を購入して痛い目に合う人も相変わらず多いようです。

Microsoft でも、上記のように Web サイトで警告を発しています。

有名なオークションサイトでの個人間取引を装った出品。有名な通販サイトでの個人間取引を利用した出品などなどその手口は様々で、悪徳な業者がはびこっています。

上記の Microsoft のサイトにもありますが、

  • Office Professional Plus 2016/2019 といった、法人向け製品のばら売り
  • Office Home & Business 2016/2019/2021 といった製品で、PCにプレインストールでついてくる製品
  • Office 365 Home Premium などの海外でしか販売されていない製品

などなど

仮にこうした製品は、最初は使えたとしても、ラインセス認証が取り消されて、すぐに使用できなくなります。

「安いから…」といった、安易な気持ちで購入することは、犯罪に関与することにもなりかねませんし、また個人情報がそこから転売される事例もあるなど後々トラブルに見舞われることになります。

知らなかった…では済まされません。

ある日突然警察の方が訪ねてきて、あなたの購入された製品についてですが….などとならないようくれぐれもご注意ください。

<参照>

非正規品の Windows にご注意ください
非正規品の Office にご注意ください
偽造ソフトウェアの報告
法律・ライセンス情報/Microsoft

おかげさまで Microsoft MVP として、11年目がスタート

2022年7月より、Microsoft MVP M365 Apps & Services というカテゴリで再受賞。新たな11年目がスタートいたしました。

Microsoft MVP 公式サイト

本日ははそんな審査結果の連絡が来る日なので、Twitter や Facebook などでは、私と同じように Microsoft MVP として世界中で活動されている皆さんから、再受賞の喜びのコメントがたくさん寄せられています。

さてときどき 「Microsoft MVP ってなに?」と聞かれることもあるので、今回は「Microsoft MVP」という制度についてご紹介してみます。

【「Thanks Award」とは?】

Microsoft MVP とは、Microsoft が、コミュニティリーダーとして1年間活動してくれた個人に対して、その1年間の活動を表彰する制度です。

Microsoft MVP について

Microsoft のエバンジェリスト chomado さんが作成されたサイトなどもわかりやすく説明されていますので是非参考にしてみてください。

Microsoft MVP になるには、現在は、すでに Microsoft MVP として活動されている方や、Microsoft の社員などの方からの推薦をもってエントリーし、自己PRや過去1年間の活動(技術コミュニティでの活動や執筆活動など)を報告。その内容を、日本の Microsoft、そしてアメリカの Microsoft(各製品チームなど) にて審査し、その Award の受賞が決定されます。

私が最初に推薦をもらってエントリーしたのは、実は、2004年。でも、社員の方からの推薦があるからと言って必ず MVP になれるわけでもなく、その後も何度か?推薦を頂きながら力及ばず Microsoft MVP にはなれませんでした。その間も、またその後も、Microsoft MVP という制度の難しさを感じつつも、引き続きコミュニティ活動の幅を広げて、地道に、そして何よりも自分なりに楽しんで活動を続けた結果の初受賞が、2011年でした。

もうそれから、早11年ってわけですね。

【技術コミュニティの変化】

Microsoft MVP」サイトの “MVPアワードの技術構造” というページをご覧になるとお分かりいただけると思いますが、このアワードで表彰されるカテゴリは、Microosft が提供する製品・サービスのすべての分野が対象になっているので幅広いです。

現在、この Microsoft MVP のアワードを受賞されて活動されている MVP は、世界中で約4000名以上。日本で約200名以上おります。

技術カテゴリは時代時代によって多少変わり、時代時代によって、どのカテゴリが多いかなども変わっているはずです。昨今では、Microsoft Azure などのカテゴリの人たちが増えつつあるのかな?

さらにこの Microsoft MVP アワードについては、Microsoft MVP だった方が、様々な理由で Microosft MVP を辞退されたり、受賞に至らなかった方々を対象に「Microsoft MVP リコネクト」として、引き続き 元MVP としてアイデアを共有するなどのコミュニティ活動をフォローする制度もあり、MVP を引退しても Microosft MVP のメンバーとして活動してもらう場が用意されています。

【誰にでもチャンスはある】

この Microsoft MVPは、開発系の技術者向けのアワードといった印象をお持ちの方も多いと思いますが、決して開発系の技術者のみを対象としているものではありません。
昨今では、Microsoft Azure、Micorosft 365 をはじめとするクラウド系のアプリのカテゴリが目覚ましく増えているのですが、従来からある Word、Excel、PowerPoint、Outlook といった ビジネスアプリも “M365 Apps &Services” というカテゴリの中に含まれていて、単体アプリの分野であってもその秀でたコミュニティでの活動や、情報発信力があれば、ちゃんと評価されます。

【Award の魅力とは?】

Microsoft MVP という Award の魅力って何だろう? と振り返ってみました。

私が思うに様々な特典もさることながら、やはり一番は「つながり」なんだろうな?と思っています。

Microsoft MVP になることで、日本国内で様々な分野で活躍されているスペシャリストの皆さんは元より、世界中の技術者と情報交換できる機会が増えます。さらに Microsoft MVP となって、NDA(non-disclosure agreement)契約(秘密保持契約)を結ぶことで、さらに突っ込んだ情報に触れられたり、あるいは「つながり」を持つことができるようになります。こうしたものはお金で買えるものではありません。アメリカで製品の開発に直接携わっている製品チームの皆さんとお話ししたりする機会なんて、普通に考えれば滅多にあるものではありません。

毎年そうですが、昨日はこうした過去10年のいろいろなことを思いだしながら終わってしまいました。

さて11年目はすでにスタートしています。また気持ちを切り替えて、がんばっていくことにしましょう。

あれ?と思うような新しい情報、こんなトラブルが発生していますよ?といった情報など「パソコンのツボ」、そして「パソコンのツボ別館」でどんどん発信していきますので、今後もよろしくお願いいたします。

<参照>

Microsoft MVP
Microsoft MVP について

ウイルスバスターから「お使いのバージョンはサポートが終了しました」と表示されて無料バージョンアップに進むもののバージョンアップできない

ある時期から Mac を起動すると ウイルスバスターから、「お使いのバージョンはサポートが終了しました」と表示されて、無料バージョンアップの案内が表示されたので、案内をクリックして、バージョンアップを試そうにも、再度無料バージョンアップの案内のページに戻ってしまいアップデートができないといった相談がありました。

このメッセージのみ見ていると、インストールされているウイルスバスターの更新ができていないのか?と思ってしまうわけですが、実は「利用環境」自体に問題があったようです。

【いまだに古い macOS を使うユーザーも多い】

macユーザーすべてがそういうわけでもありませんが、比較的古い物を大切に使用されている方も多いのも事実。Windows の場合には、サポート期限もはっきり謳っており、IPAをはじめ様々なセキュリティ対策を推奨する会社などから、期限切れのOSにはセキュリティリスクが伴うのでバージョンアップや、PCの買い替えをと、薦められるケース多い。これ対し、Apple の macOS の場合には、サポート終了を明確にしていない分、動けばまだ大丈夫と思って使っている人も多い。

でもサポート期限切れの OS のセキュリティリスクは、Windows だろうと、Mac だろうと一緒です。

例えば上記の画像は、昨日配信されてきた macOS の更新プログラム。もちろん現在サポートされている Big Sur 向けの Ver.11.6.6 の修正プログラムです。悪意のあるアプリケーションにより root 権限を乗っ取られる不具合や、悪意のあるイメージを処理することで任意のコードが実行されるといった不具合などに対するかなりの数の修正が入っています。今回は特に多いです。

そんな状況ですから、サポートが終了して修正プログラムの修正がストップしたら実質サポートが終了したという形で使用していかないといけない macOS については、アップデートが来ないけど、動くなら問題ないと言って、インターネットにつないで使い続けること自体に問題があるわけです。

【macOS 上で動作するアプリにもサポート期限がある】

実際にその OS 上で動作するアプリの場合にもやはりサポート期限があります。

当然ながら、Apple が更新プログラムを提供しなくなった macOS 向けには、きちんとした会社であればなおさらそうした製品に対しての製品の提供をしなくなります。

今回拝見した例は、macOS 10.13 High Sierra を利用中だったので、2021/12/31 でサポートが終了していたわけです。使用中の mac 自体は、確認し所、macOS 10.15 Catalina までは更新できるので当然更新すれば、引き続きウイルスバスターは利用できるわけですが、もう一つ macOS には問題があります。

–macOS10.15 以降は、64ビットアプリしか動作しない:

macOS10.15 からは、ご存じのように 64ビットアプリしか動作しないように仕様が変更されました。32ビットアプリは、自動的に削除されたり、あるいは使用できなくなってしまいます。32ビットアプリが動作する最後の macOS は、Ver.10.14 Mojave まで。
でも Ver.10.14 だと、今回のウイルスバスターは利用できないわけですね。

今回拝見したPCを見ると、やはりサポートが終了したとはいえ、Office 2011 をまだ使用中だったりしてたので、Catalina にアップグレードすると、Office 製品は削除されてしまいます。
Office 製品は、Office 2016 まではじめぐらいまでは、32ビット版しかなかったので、当然 Office 2011 は、Catalina上では動作しませんから、OSをアップグレードするということは、Office 製品も買いなおさないといけなくなります。Mac 向け Office 製品の 64ビット版は、Office 2016 の途中から始まっていて、当然ながら現在は64ビット版しかありません。

Office 製品に限ったことではありませんが、OSをアップグレードできたとしても、アップグレードするにあたってはそうした他に利用中のアプリの状況もよくよく考えないといけないわけです。

今回のケースでは、mac 自体も古いので mac自体の買い替えを検討するということでしたが、mac のようにこのハードはこのバージョンまでしか更新できないとバッサリ切ってしまうようなところの場合には、その辺もしっかり理解して使用していく必要があります。

<参照>

製品のサポート終了案内 (個人向け製品)
ウイルスバスター for Mac 1年1台版 の動作環境
macOS Big Sur 11.6.6のセキュリティコンテンツについて

Office の各アプリの製品名

その昔、Office の各製品には年度の表示もあったので、どのバージョン? というのが比較的わかりやすかったんですが、現在は年度表示がなくなって、バージョンやビルド番号でその製品を見ることに変わってきたため、その正確な製品名がわかりずらくなっています。

でも決して正規の製品名がなくなったわけではありません。というのも、以下にもあるようなサポート情報を提示するには、対象製品をはっきり提示するためにもその正規の製品名が必要になるからです。

【製品名の移り変わり】

私が初めて Microsoft の Office 製品に触れたのは、Word 5.0、Excel 4.0 と、製品名の後ろにバージョンナンバーが付いた形で、製品名となっていました。

その後、統合パッケージ製品となってとなって販売されるようになり、Office 95/97/98のように西暦の下二桁が製品名につくようになり、Office2000/2002(XP)/2003/2007/2010/2013/2016/2019/2021と西暦四桁が製品名につくようになりました。

そして、Office 2013 がでたあとには、”Office 365” というサブスクリプション形式の Office が登場。その後 Microsoft 365 となって今日に至っています。

–単体製品の名称:

統合パッケージ版はそんな形で推移してきましたが、Office を構成する各単体製品も似たような形で、その製品名が推移してきています。

例、Word の場合:

Word 5.0 → Word95/97/98 → Word 2000/2002/2003/2007/2010/2013/2016/2019/2021

となっています。

–サブスクリプション製品の名称:

さて永続ライセンス版などの場合にはこれでいいわけですが、Microsoft 365 などのように今でいう “サブスクリプション” という形で提供されている製品 の場合はどうなんでしょう? 

サブスクリプションでの提供が開始された当初からすると製品名も変わりました。
Office 365 Personal → Microsoft 365 Personal
のように、”Office~” から、”Microsoft ~” に変わっています。

最初にご紹介した2枚目の画像にもありますが、Microsoft 365 に搭載されている “Word” の場合、”Word for Microsoft 365“ あるいは ”Word for Microsoft 365 for Mac” のようになっています。決して、”Word 365” とかじゃないわけですね。

昨今使われているバージョンやビルド番号だと、その製品の違いってわかりずらいのでどうしても年度表示などの数字で見がちですが、決して、正式には、”Word 365” ではないわけです。

もちろん “Word for Microsoft 365” なんて長くなるとどうしても面倒ですよね? そんな時には、”Word 365″ だとか、”Microsoft 365 の Word” といった形で省略してしまうんでしょうね…. 
でもこうして省略して使用する中でも、きちんと “正式名称” は別であることはしっかり把握しておく必要はあるわけですね。

<参照>

ご利用中の Office 製品を確認するには/楽しもう Office
Improve accessibility with the Accessibility Checker
使用している Office のバージョンを確認する方法

Microsoft 365 Personal の自動継続の有効・無効

本日たまたま Microsoft サポートのツイートを見ていたら、こんな話題がツィートされていたのでご紹介させていただきます。

Microsoft 365 Personal をご利用の方も多いかとお思いますが、うっかり自動継続が有効のままで、継続する意思はなかったのに請求が来てびっくりした… といった相談は、Microsoft コミュニティを覗いていても時々見かけるもの。そんな時にはこのツィートの中で紹介しているリンク先を参照して、自動継続の有効・無効を切り替えます。

ちょうど今月いっぱいまで、Microsoft 365 Personal はキャッシュバックキャンペーンなんてやっていますが、私の場合にはそうしたお安い時に、さらに割引率の高い Amazon で購入して更新しているので、当然ながらこうした自動更新は無効にしてあります。

そういった使い方をするのであれば、まずは一度、現在どうなっているのか? 確認しておくことをお勧めいたします。

ちなみに、mac や iOS で Microsoft 365 Personal をご利用のケースで、App Store 経由で購入された場合、その契約はすべて App Store 経由になります。こちらの場合も、通常は自動更新が有効になっているはずなのでご注意ください。

<参照>

家庭向け Microsoft 365 の継続請求を有効または無効にする