月別アーカイブ: 2020年8月

まだ Office 365 ProPlus と表示される…

Microsoft 365 のデスクトップアプリを利用していて、バージョン情報を確認してみると、製品名に、”Office 365 ProPlus” と表示されている…

以前 “パソコンのツボ本館” でもご紹介していますが、Office 365 ProPlus は、現在製品名を改めて、Microsoft 365 Apps となっています。

Office 365 から Microsoft 365 へ名称変更

その後、更新チャンネルのチャンネル名も変わってますが、2020年4月からは、製品名が変更になりました。
上記にもありますが、
Office  365 ProPlus ⇒ Microsoft 365 Apps(for enterprise)
となっています。

もちろん名称変更はこうした法人向け製品に限らず、コンシューマー向けのものでも…
Office 365 Solo ⇒ Microsoft 365 Personal
と変更になっております。

さて製品名が変わったはずなのに、会社で使用している Microsoft 365 のバージョン情報を見ると、”Microsoft 365 Apps for enterprise” ではなく、”Office 365 ProPlus” と表示されるケースがあります。今回ご紹介する事例は、法人向けの Microsoft 365 (デスクトップ版) をご利用の方に起こりうることです。

【更新チャンネル】

法人向け製品には、”更新チャンネル” が用意されていて、指定されたチャンネルによって、更新の頻度が異なります。2020年5月には、この更新チャンネルの名称も変更になっています。

Office 製品の更新チャンネルの名称が変わります

上記でもご紹介していますが、名称変更後は現在以下のようなチャンネルが用意されています。

最新チャネル/Current Channel
月次エンタープライズチャネル/Monthly Enterprise Channel
半期のエンタープライズチャネル (プレビュー版)/Semi-Annual Enterprise Channel(Preview)
半期のエンタープライズチャネル/Semi-Annual Enterprise Channel

そしてこれ以降は、新しいテナントのデフォルトのチャンネルも、従来の半期チャンネル(現在の、半期エンタープライズチャンネル)から、”Current Channel” と変わっています。

つまり以前から、半期チャンネルの状態でご利用の場合、このデフォルトの設定は変わりません。単純に名称が変わるだけです。

https://docs.microsoft.com/ja-jp/deployoffice/overview-update-channels

ということは、新たなデバイスに、Microsoft 365 をインストールしようと、インストールの画面から、インストールされるものは、半期チャンネルのままということになります。
半期チャンネルの場合、半年に1回の更新になりますから、当然最新チャンネルに対してバージョンは、今年の8月11日に更新された状態になります。ちなみに現時点での各チャンネルの更新状況は、

最新チャンネル: Ver.2007(ビルド13029.20460)
月次エンタープライズチャンネル: Ver.2006(ビルド13001.20520)
半期エンタープライズチャンネル: Ver.2002(ビルド12527.20988)
参照) ・Update history for Microsoft 365 Apps (listed by date)

当然ながら、半期チャンネルのバージョンは、最新チャンネルの比べるとかなり遅れています。最新チャンネルの更新状況を確認すると、2020年3月25日の時点で、Ver;2003(ビルド12624.20320) なので、半期チャンネルの現在の最新バージョンはそれよりも古いことになります。

名称が変わったのが、2020年4月から… ということは、仮に半期チャンネルの場合には、まだ、名称変更される前のものになるわけです。
なので、新規にインストールし直しても、インストールされた製品の名称は、”Office 365 ProPlus” のまま…というわけです。

【デフォルトを “最新チャンネル” に変更したい】

— 管理センターの設定を変更する:

1) Microsoft 365 の管理センターにアクセスします。
2) 左ペインのセットアップをクリックして、右ペインに表示される画面をスクロールし、 “Officeの機能の更新を毎月取得しましょう” のところにある “表示” をクリックします
3) 続いて、”管理” をクリックすると、”Office‎ ソフトウェアのダウンロード設定” という画面が表示されますので、”準備ができ次第(最新チャンネル)” に変更します

— 既にインストール済みのものをチャンネルだけ変更したい:

詳細は以下のサイトをご参照ください。
・グループポリシーを利用して変更
・ODTを利用して変更
・Configuration Manager を使用して変更

といった方法が可能です。

組織のデバイスの Microsoft 365 Apps 更新プログラム チャネルを変更する

いずれにしもて、新規テナントでない場合、以前の設定はそのままなので、以前のデフォルトの半期チャンネルのままだと、Update の関係上バージョンが古いため、Microsoft 365 Apps for enterprise とはならないんですね。
もっとも、次の更新では、名称も変わるんでしょうから、あえてポリシーを変えずにそのままご利用いただいていても問題はないわけです。

製品のライフサイクルと2020年にサポートが終了する製品

MIcrosoft の製品のライフサイクルを検索するページがリニューアルされております。以前よりも検索がしやすくわかりやすい構成になりました。

また docs.microsoft.com では、”サポートが終了する製品” 情報が、年毎に整理されてより確認しやすくなっています。

【2020年にサポートが終了する製品】

docs のサイトを確認すると、2020年10月にサポートが終了する Office 2010 をはじめ、今年すでにサポートが終了した製品、あるいはこれから終了する製品が確認できます。

モダンポリシー、固定ポリシーなどによって管理されるものごとに確認できます。
さらに、メインストリームが終了して延長ストリームに入る Office 2016 なども確認できますね。

ご使用になっている製品で、今年サポートが終了するようなものがある場合にはご注意ください。

<参照>

概要 – 製品のサポート終了
製品およびサービスのライフサイクル情報を検索する (プレビュー)

Mac 版 Outlook では、OCNのメールが送信できない

以前に別件で取り上げた際にちらっと触れたんですが、改めてご紹介させていただきます。

Microsoft Office ファミリーのメールアプリでもある “Outlook” に、OCNのメールアカウントを設定した場合、OCN側で公開されている推奨値で設定すると、メールの送信ができないようです。

こちらについては、私もOCNのユーザーではないのでメールアカウントの設定を試して確認ができる環境ではないため、その真相ははっきりわかりませんが、OCNのWebサイトによると、Mac版では、Outlookではなく、OSについている メールアプリで設定してご利用になることをを推奨されているようです。

ちなみに、OCNのメール設定の推奨値は以下の通りです。

どちらの場合にも、画像にもあるように、OCN側では、Outlookでは送信ができないため、Macの場合には、メールアプリを使用するようにとあります。

OCNのメールアカウントを Mac 版の Outlook に設定しようとしてもうまくいかない….そんな方はご注意ください。

<参照>

OCNから[【重要】OCNメールをメールソフトでご利用いただく際の設定について]というメールが来た場合

“このビデオはいつでしたか?” は、Facebook アカウントの乗っ取りのメッセージ

最近非常に多くなっている “このビデオはいつでしか?” と突然、Facebook のメッセンジャーで届くメッセージ。

すごく親しい友人であったり、かなり昔にお友達になった旧友から突然メッセージが届いて、ついクリックして、画面に従って Facebook で使用しているユーザー名とパスワードでログイン。

これは、Facebook のアカウントを搾取しようとしている詐欺メッセージです。

クリックすると、この動画を見るためにはログインしてくださいとあるので、改めて Facebook のユーザー名となるメールアドレスとパスワードを入力してログインしても特に何か動画が再生されるわけでもなく、”当選おめでとうございます….” といったメッセージが出たりその後はいろいろなのでしょう。
入力してログインした時点で、アカウントが搾取され、乗っ取られたことになります。

【どんな種類のものがあるのか?】

今回例に取り上げたのが
・このビデオはいつでしたか?
というものでしたが、それ以外にもいくつもパターンがあるようです。

・このビデオはいつですか?
・このビデオはあなたです
・あなたはこのビデオに登場すると思います などなど

【もし開いちゃったら?】

開いちゃったら、今更どうにもならないので、先ずは落ち着いて対処しましょう。アカウントを乗っ取られるということは、今度はあなたが加害者になります。あなたのアカウントから、同様の詐欺メッセージが知らないうちに発信されてしまいます。

すぐに気が付いた場合:
まずはパスワードを変更しましょう。そして今後のために2段階認証を有効にしておくといいかもしれません。
そして、そのメッセージを送ってきた人には、アカウントが乗っ取られていることを教えてあげてください。そうしたメッセージが届くということは、その方も、恐らく気が付いていないものと思われます。

— ある程度時間がたって気が付いた場合:
パスワードの変更や、2段階認証に加えて、自分のタイムラインにおかしなメッセージが届いても開かないようにお友達にわかるように提示しておいた方がよろしいかと思います。被害が広がらないためにも。

こうしたアカウントの乗っ取りって、かなり以前からあるんですが、ここにきてかなり増えているようで、IPAのTwitterなどでも紹介されているぐらいです。

くれぐれもご注意ください。

<参照>

Facebook Messengerでメッセージをばらまくマルウェア/カスペルスキー
不安を解消!Facebook乗っ取りを今すぐ確認する方法と予防策/Norton
Facebookのメッセンジャーに届く動画に注意!/IPA
「このビデオはいつでしたか?」Facebookで送られてくる動画リンクに注意
「このビデオはあなたです」「このビデオはいつですか?」といった絵文字付きfacebookスパムを調査する
Facebookスパムによるフィッシング詐欺で、日本人のものとみられる4000件以上のアカウント情報がネットに流出か