今回は、法人向けに展開されている Office 365 について、今後の更新と、更新チャンネルについて整理してみました。
既にご存知のように、今年(2017年) 4月20日に発表されたように、Office 365 の今後の更新が、Windows 10 の更新モデル(年2回)に準拠する形で展開されるようになります。
さてこの新しい展開に基づいた最初の 半期チャンネル [ターゲット] が、2017年9月12日にリリースされる予定になっています。
ということで、今回は新しい展開を直前に控え、法人向けの今後の展開と、サポート期間についてご紹介いたします。
【 更新チャンネルの名称変更 】
これまでにも、更新プログラムがリリースされるにあたって、更新プログラムチャンネルという、オプションが用意されています。こちらは、法人ユーザー向け製品となる、Office 365 Pro Plus を対象としています。
現在のところ、
- Current Channel:現在のチャンネル
- Deferred Channel の最初のリリース:段階的提供チャンネル向けの最初のリリース
- Deferred Channel:段階的提供チャネル
となっています。
・Office 365 ProPlus 更新プログラム チャネルの概要
詳細は上記サイトの中でも紹介されているように、更新プログラムが4か月ごとに段階的に適用されていくというものです。
今回こちらが、4月に発表されたように、Windows 10 の更新モデルに準拠することになることで、更新が年2回に変更され名称も変更されます。
・Office 365 ProPlus 更新プログラムの管理に関する今後の変更の概要
- Monthly Channel:月次チャネル
- Semi-annual Channel (Targeted):半期チャネル (ターゲット)
- Semi-annual Channel :半期チャネル
上記にもあるようなイメージに変わっていくことになります。
なおこちらの設定は、インストールする際、Office展開ツールを利用して、configuration.xml ファイルの 更新チャンネルを指定してインストールしていきます。
他に、Office 2016 用グループポリシーの管理者用テンプレートでも可能です。
またOffice 365ポータルのAdmin Centerから “ソフトウェアのダウンロード設定” に入って、設定を変更することで、ユーザーが直接ダウンロードしてインストールする際の更新チャンネルを事前に設定しておくことも可能です。
既定では、ユーザーが直接ダウンロードしてインストールすると、Current Channelよりも、4か月遅れて更新プログラムが提供される、Deferred Channel(現在)が適用されます。
今後は、Semi-annual Channel(半期チャネル)となります。
【 変更内容 】
もちろん変更内容は、名称変更だけではありません。
- 更新が年2回になる
- サポート期間が 18か月間になる
というのが大きな変更点です。
— 1) 更新が年2回になる
これまでの更新頻度が、年3回から、年2回になります。Current Channelと同じ、月次チャンネルで展開されているものは従来通り毎月更新にされていきます。
- Current Channel/Monthly Channel[月次更新チャンネル]:毎月
- First Release for Deferred Channel/Semi-annual Channel (Targeted):3月・9月
- Deffered Channel/Semi-annual Channel[半期チャネル]:7月・1月
— 2) サポート期間が 18か月間になる
法人ユーザー向けのデフォルトの設定ともなっている Deffered Channel [段階的提供チャネル] (今後の、Semi-annual Channel[半期チャネル])で提供される製品のサポート期間が、12か月から、18か月に延長されます。(Office 365 ProPlus 更新モデルを参照してください)
・まず、半期チャンネル [ターゲット] に更新が提供されます。
・その後、4か月たつと、半期チャンネルに更新プログラムが適用されます。
そこからさらに、14か月間が更新プログラムのサポート期間になります。
2017年9月12日、この新しい制度による最初の半期チャネル [ターゲット] がリリースされます。ここで提供されたものは、2018年1月に、法人向けのデフォルト設定となっている半期チャンネルに展開されて、14か月サポート(2019年3月まで)されることになります。
2018年1月に半期チャンネルに展開されると、今度は、2018年3月には、半期チャンネル [ターゲット] に次の更新が展開されます。
そして4か月後に、これがまた半期チャンネル展開されて、14か月のサポートが続く…この繰り返しになります。
【 Office Insider も一部名称が変更になる 】
なお、法人向けのものでも、Office Insider に参加されていらっしゃるかもしれませんので、追加で説明をしておきます。
Office Insider はもともと、個人ユーザーを対象としたプログラムですが、法人向け製品であっても参加することが可能です。
具体的な適用方法については、以前にも、パソコンのツボ本館にて取り上げていますので、そちらを参照してください。
・法人向けOffice 365 で、Office Insider に参加する Part 2/パソコンのツボ 本館
さて、この Office Insider についても、同様に、一部名称が変更になります。現在のバージョンで確認する限りでは、Windows デスクトップ向け Office Insider のスロー/ファーストのレベル名の変更 のところで紹介されているような変更がまだ適用されていないようですが、こちらについては、今後のバージョンアップで更新されていくのでしょうね。
- Insider Fast —> Insider Fast/Insiderファースト
- Insider Slow —> Monthly Channel (Targeted)/月次チャンネル[ターゲット]
さてさて、新たな展開を前に、これで少しは整理がついたかな?
<参照>
・Overview of the upcoming changes to Office 365 ProPlus update management
・Office 365 ProPlus 更新プログラムの管理に関する今後の変更の概要
・Office 365 ProPlus 更新プログラム チャネルの概要
・Office 365 クライアント更新プログラムのチャネル リリース
・Windows デスクトップ向け Office Insider のスロー/ファーストのレベル名の変更
・Changes to Slow/Fast level names for Office Insider for Windows desktop