カテゴリー別アーカイブ: 周辺機器

DCIMフォルダとは?

スマホやデジカメなどからPCにデータを取り込もうとすると表示される「DCIM」というフォルダ。

先日これっていったいどういう意味ですか?と聞かれたんですが、改めて考えたこともなかったので、確認してみました。

【”DCIM”フォルダとは?】

DCIM = Digital Camera IMages
の略称でした。
まぁ、特別不思議なことでもないし、わかってみればなるほどな?ということですね。

電子情報技術産業協会(JEITA)と、カメラ映像機器工業会(CIPA)によって策定されたデジタルカメラ用のファイルシステム規格 DCF(Design rule for Camera File system) に基づいて、ファイル名のつけ方、フォルダ構成、ファイルフォーマットが規定されており、それに基づいているもののようです。

【”DCIM” フォルダ直下のファイル名やフォルダ名にもルールがある】

DCIM フォルダを開くとさらにサブフォルダがあったりします。このフォルダの名称もDCFの規定では、先頭数字3桁+5文字の英数字で構成されます。

例:
100ANDRO、100APPLE、100CANON など

今回参照させていただいた OLYMPUS の「Q:DCF (Design rule for Camera File system) とは ?」にもありますが、こうした統一規格や標準規格といったものに基づくことで、様々なデバイス間での互換性が取れなくなるなんていうトラブルを回避しているわけですね。フォーマットが統一すれば、デバイス間でのデータ転送などにもメリットが大きいわけです。

ということで、今回は豆知識でした。

<参照>

ダイレクトプリントやプリントで出てくるDCF準拠画像とは?/日経XTECH
【デジタル一眼レフカメラ】カメラ内で画像を管理する方法(フォルダの作成/画像番号の付け方)(EOS Kiss X5)
Q:DCF (Design rule for Camera File system) とは ?/OLYMPUS

Microsoft Edge で印刷ができない【まとめ】

パソコンのツボ本館の方では、先日来このトラブルで多数のアクセスをいただきました。トラブル自体はその後の Microsoft Edge の Update をもって解決にいたって、無事完了。こちらの別館でも、簡単にその対処法についてご紹介させていただきます。

Microsoft Edge で PDFなどを読み込んで印刷しようとしても反応しない
Microsoft Edge で PDFなどを読み込んで印刷しようとしても反応しない Part 2
Microsoft Edge の更新状況

【症状】

Microsft Edge で PDF ファイルを開いて印刷しようとすると、ぐるぐる待機中になって、印刷の画面にならない。

【経緯】

日本時間1月13日に Ver.109.0.1518.49 がリリースされてから PDF ファイルが印刷できない症状を確認。
その後、
Ver.109.0.1518.52
Ver.109.0.1518.55
とアップデートが続き、今度は、PDFだけじゃなく、普通にWebページを印刷しようとしても同様の症状が出るようになりました。
Ver.109.0.1518.55 になってからは、プリンター名に2バイト文字が入っていなければ、つまりは既存のプリンターの設定を開いて、”(ネットワーク)” とか、”(コピー1)” などの文字列を削除すれば通常通り印刷できるまでに回復。

そして昨日、
Ver.109.0.1518.61 
がリリースされ、特にプリンター名を変更しなくても従来通り印刷できるように回復に至りました。

【アップデート手順】

現在はトラブルは解消していますが、Update されないで使用していると印刷できない問題は解決しませんので、まだ印刷できないよ? という方は、以下の手順で更新し見てください。

  1. Microsoft Edge を起動
  2. 】> ヘルプとフィードバック > Microsoft Edge について とクリックします

“Microsoft Edgeについて” を開けば、自動的に更新のチェックが始まり、更新プログラムがあれば、Update が始まります。完了後、”再起動” ボタンが表示されたら、クリックして、Microsoft Edge を再起動して完了です。

Ver.109.0.1518.61 にバージョンアップできていれば、従来通り印刷できるようになっているはずです。

ということで、今回の顛末。こちらでも整理してみました。

<参照>

Microsoft Edge で PDFなどを読み込んで印刷しようとしても反応しない
Microsoft Edge で PDFなどを読み込んで印刷しようとしても反応しない Part 2
Microsoft Edge の更新状況

Windows 10 や Windows 11 で、USB接続されてプリンターでの印刷ができない

内容的には、よくありそうなトラブルなんですが、先月パソコンのツボ本館でもご紹介していますが今回発生しているものは、Windows Update にて提供された更新プログラムの影響で一部の環境で発生しているものです。

Windows 10 で、USB接続されたプリンターが認識されない

プリンターを Wi-Fi や 有線LAN で接続していたりした場合には、今回ご紹介している更新プログラムの影響でプリンターが利用できなくなることもありませんし、またUSB接続だからといってもすべての環境で印刷できなくなるものでもないようで、自分が利用しているNECのレーザープリンターはUSB接続ですが全く問題なく印刷もできています。利用環境に依存するトラブルのようで、Windows 10 のリリース情報のところで、「既知の問題とお知らせ」のところで、「USB 接続プリンターへの印刷が失敗する可能性があります」として紹介されていますが、なかなかフィードバックがあつまらないのか?その情報が集まりにくいようです。

【Windows 11でも発生する?】

さて今回別館でも取り上げることにしたのは、本館で最初にご紹介した時には、「USB 接続プリンターへの印刷が失敗する可能性があります」にもありますが、その対象は、

クライアント:
Windows 10 バージョン 21H2
Windows 10 バージョン 21H1
Windows 10 バージョン 20H2

サーバー:
Windows Serverバージョン 20H2

と紹介されております。

6月28日に配信された、KB5014666 の影響とのことなんですが、プリンターメーカーの Canon の Web サイトによると、Windows 11 でも同様にこうした症状が確認されているようです。

「Windows 11 制限事項」として紹介されている中では、2月15日にリリースされた KB5010414 にて対応されたと紹介されているものの他に、
・プリンタードライバー:USB接続時、ドライバーのインストールでFAX用アイコンが生成されません
・プリンタードライバー:PCとプリンターをUSB接続した状態でPC起動、プリンターの電源をONにすると、別のプリンターと認識されてしまい印刷できなくなることがあります
の2点が、Microsoft 側の対応予定となっています。

【基本的な回避策】

何度か?こうしたOS側に起因するものなんだろうな?という事例を拝見しましたが、結果的には現在いくつか対応させていただいた事例では、メーカーのサイトから該当機種の最新のプリンタードライバをダウンロードして再設定することで改善しています。

USB接続に限らずプリンターが認識しない…となると、まずはプリンタードライバーの再インストールなどを試されるケースも多いと思いますが、そうした日常的に発生しうる対策としての、基本的なトラブルシューティングで、改善してしまうと、フィードバックなども集まりにくいのかもしれませんね。
さらに言えば、すべての環境で発生するものでもないため、問題の切り分けもなかなか進まないのかもしれません。

Canon の【インクジェットプリンター】Windows11でUSB接続時にプリンターが反応しない、動作しない には、基本的なドライバの削除や再インストールの手順なども紹介されておりますが、Canon に限らずEpson や Brother など他のプリンターメーカーでも基本的には同じ対処法になるかと思います。

【その他のトラブル】

なんか? 周辺機器メーカーの Web サイトと覗いてみると、意外と現在進行中のっトラブルって多いようです。参考までにリンクを張らせていただきます。

EPSON:
Windows11環境で、インクジェットプリンターやインクジェット複合機をUSB接続で使用すると、英文字の定型文が印刷されることがある
・プリンターのメモリーカードスロットをネットワークドライブとして使用する際にエラーが表示されアクセスできない(「エプソンの周辺機器製品のWindows 11への対応について」より)
・TWAINを使用するソフトウェアが動作しない(「エプソンの周辺機器製品のWindows 11への対応について」より)
Windows11環境で、Epson Scan2及びEPSON ScanをUSB接続で使用すると、通信エラーになる 2022/07/11 07:35更新

NEC:
Windows 11で使用する前にこちらをご確認ください
プリンタドライバを手動で追加する方法について
Windows 11 対応状況一覧

Brother:
Windows 11対応状況 (インクジェットプリンター)

ご利用の周辺機器の Windows 11 への対応状況など今一度確認しておいてもいいのかもしれませんね。

<参照>

USB 接続プリンターへの印刷が失敗する可能性があります/Windows10 Ver.21H2
Windows 10 で、USB接続されたプリンターが認識されない
2022 年 6 月 28 日 — KB5014666 (OS ビルド 19042.1806、19043.1806、19044.1806) プレビュー
【インクジェットプリンター】Windows11でUSB接続時にプリンターが反応しない、動作しない
【インクジェットプリンター】Windows 11対応ドライバー/アプリケーションの制限事項
2022 年 2 月 15 日—KB5010414 (OS ビルド 22000.527) プレビュー
エプソンの周辺機器製品のWindows 11への対応について
Windows 11対応状況 (インクジェットプリンター)/Brother

コンビニのマルチコピー機でPDFファイルが印刷できない

出先で、どうしてもメールで送ってもらったPDFファイルを印刷しないといけなくなった時や、自宅で作業をしていて、いざ印刷しようとしたらプリンターが故障して印刷ができない….

そんな時に便利なのがコンビニのマルチコピー機。コンビニによっても印刷できるものも多少違うと思いますが、PDFファイルやJPGEの画像などは、たいてい印刷は可能でしょうし、最近は24時間開いているところも減っているかもしれませんが、夜遅くまであいてたりするので、いざという時には非常に助かるものです。

そんなコンビニのマルチコピー機で、PDFファイルを印刷しようとしたらバージョンが古いからバージョンあプしないとダメとなって、エラーになって印刷ができないケースがあります。今回はそんなトラブルの事例をご紹介します。

【PDFファイルのバージョンが古い?】

セブンイレブンを始め、ファミリーマート、ローソンといったコンビニ大手のマルチコピー機では、PDFファイルは問題なく印刷できるようですが、今回の事例は、セブンイレブンのマルチコピー機でPDFファイルを印刷しようとしたら、PDFファイルのバージョンが古いのでバージョンアップしないと印刷ができないとエラーになった事例です。

— PDFファイルにもバージョンがある:

最近は、Adobe Acrobat を利用しなくても、様々なソフトがPDFファイルへの書き出しの機能を搭載していたりするので、以前よりだいぶ気軽にPDFファイルを利用できるようになりました。

PDFファイルに書き出すには、PDF Print Engine というPDFへの書き出しをするためのレンダリングエンジンが必要になるわけですが、これ自体も古いものから新しいものまでありますので、PDFへの書き出しに対応したアプリにどのバージョンと互換性のあるエンジンが搭載されているか?によって、生成されるPDFファイルのバージョンが異なります。
PDFバージョン(種類)一覧” というサイトで確認させてもらうと、Adobe Acrobat Reader との関連で紹介されていますが基本的には、Adobe Acrobat と置き換えてもいいと思いますので….

  • Ver.1.2 → Acrobat 3
  • Ver.1.3 → Acrobat 4
  • Ver.1.4 → Acrobat 5
  • Ver.1.5 → Acrobat 6
  • Ver.1.6 → Acrobat 7
  • Ver.1.7 → Acrobat 8

などのようになっています。それ以降、PDFフォーマットについては、Ver.1.7 をベースに ISO 3200-1 として標準化されているようです。

— PDFファイルのバージョンを確認する:

ファイルバージョンは、Adobe Acrobat Reader DCなどを使って簡単に確認できます。

Adobe Acrobat Reader DCにて、該当のPDFファイルを開き、ファイル>プロパティ とクリックします。そうすると、詳細情報のところに、PDFファイルのバージョンが表示されます。

【コンビニのマルチコピー機にも対応できるバージョンがある】

当然ながら、コンビニ設置されているマルチコピー機にも対応可能なバージョンがあります。例えば以下の例は、セブンイレブンのマルチコピー機の例です。

セブンイレブンのマルチコピー機の場合、PDFでは、Ver.1.3~1.7 が対応バージョンのようです。3枚目の画像はローソンのコピー機ですが、こちらも同様でした。
つまりそれより古い、Ver.1.2 とかだと印刷ができないわけですね。実際にエラーになって、バージョンアップするように求められるようです。

— PDFに書き出すソフト:

業務用の見積書や請求書を作成するようなソフトで、PDFに書き出す機能があったりするものなどの場合、これが古かったりすると、生成される PDFファイルのバージョンが古いなんてことになります。

ちなみに、Microsoft Office 製品で、PDFファイルに書き出した場合には、Microsoft 365 Personal などであれば、Ver.1.7 として書き出されるようです。なのでよっぽど古いサポート期限が切れているようなものでない限りは問題ないはずです。

— 古いバージョンをバージョンアップするには?:

幸い、Windows 10 などであれば、仮想プリンターとして、Microsoft Print to PDF というPDFへ書き出す機能が搭載されています。

なので、Microsoft Edge や、Adobe Acrobat Reader DCなどで、PDFファイルを開いて、印刷の際に、プリンター名を “Microsoft Print to PDF” に変更し、改めてPDFファイルとして書き出ししてあげれば、Ver.1.7 のPDFファイルにすることも可能です。

こうして改めて書き出せば、コンビニのマルチコピー機でも印刷が可能になります。

<参照>

もっと便利に!マルチコピー機/セブンイレブン
マルチコピー機/ファミリーマート
新型マルチコピー機について/ローソン
PDFバージョン(種類)一覧/CMAN

過度なアルコール除菌は故障の要因になるので注意が必要

緊急事態宣言はとりあえず週明けには、一旦解除される見込みのようですが、コロナ禍の渦中には変わらないので引き続き、手指消毒、うがい、マスクなど自己防衛は必須です。

さてそんなコロナ禍の渦中においては、PCを使用する際にも、キーボードやマウスなどを使用する際には除菌シートなどで消毒をされている方も多いかと思います。


実際に件数をチェックしたとか具体的な数値があるわけではないので、あくまでも仕事をしている中での体感的なものなのですが、昨年以降、キーボードやマウスの故障に遭遇する機会が多いような気がしてならなかったのでちょっと確認してみました。

【アルコール除菌は控えめに!】

思い立って調べてみると、やはりPCメーカーでも、アルコール除菌についても注意を発しているところはあるようでした。

このご時世でしょうから、やはり問い合わせもあるんでしょうね。

手指消毒には、ある程度濃度の高いアルコールを使用する必要がある一方では、こうした高濃度のアルコールをたっぷりしみこませて、ガシガシキーボードやマウスなどを吹いたり、直接スプレーしたりするとやはり、キーボードやマウスなどの故障につながるようです。一言でアルコールといっても、その成分もまちまち。使用の際にはその成分にも注意を払う必要があります。
キーボードや、マウス以外にも、Webカメラや液晶ディスプレイ(タッチパネル)などにも注意が必要です。

<参照>

キーボード・マウスなどパソコンの清掃に関するご案内/NEC
新型コロナ対策に伴うパソコン機器のお手入れについて/富士通
パソコン製品の消毒と清掃について/富士通
新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)/厚生労働省

“プリンターで予期しない構成の問題が発生しました 0x8007007e” と表示されて印刷ができない

パソコンのツボ本館では取り上げましたが、ここ最近 国内外を問わず、MS コミュニティでも頻繁にこのエラーに対する相談が増えていること、さらには、本館の方もこのエラーでいらっしゃる方が多いため、こちらでもご紹介させていただくことにしました。

エラーの発生する要件はご利用の環境にもよりますが、以下の条件で発生することは確認済みです。なので今回の情報は、以下の要件を前提にご紹介いたします。

– 要件:
OS: Windows 10 Ver.1909 (18363.900) 64ビット版

ご利用環境によって、32ビット版/64ビット版の違いや、Ver.1903 や Ver.2004 など条件が変わるとこの後ご紹介する対処法もそのバージョンにあったフォルダよりデータをコピーしてくる必要がありますのでご注意ください。

【エラーの発生要件】

このエラーは、”PrintConfig.dll” というファイルが、
C:¥Windows¥System32¥spool¥drivers¥x64¥3
のところから、何らかの理由で削除されたり、あるいは同ファイル破損したりすることで発生するトラブルです。

【影響範囲】

Windows 10 の UWPアプリで印刷をしようとすると発生します。それ以外のアプリでは影響はありません。

【対処法】

Windows 10 Ver.1909 (18363.900) 64ビット版のケースでご紹介します。

C:¥Windows¥WinSxS¥amd64_dual_prnms003.inf_31bf3856ad364e35_10.0.18362.900_none_6c94accad3e2a977

と開いて、

Amd64” の中にある “PrintConfig.dll” を右クリックしてコピーします。

コピーしたこのファイルを、

C:¥Windows¥System32¥spool¥drivers¥x64¥3

と開いて、上記のフォルダに移動した後、右クリックして貼り付けを行います。

なお、この “PrintConfig.dll” をコピーする際、以下の様なダイアログが表示されますが、これはそのまま “続行” で進めてください。

またPC内を検索すると “PrintConfig.dll” というファイルはいろんなところにあるので検索などで探す場合いろいろ表示されてきます。
こうなるとどれをコピーしたらいいのか?わからなくなってしまいますが、仮に上記で確認したバージョンにあったフォルダ以外のものをコピーしても何も症状は改善されないだけで特別影響はないようです。逆に言えば、ご使用の環境にあった “PrintConfig.dll” ファイルをコピーすれば改善するので間違えた場合には、削除してもう一度試してみてください。

【検証法】

パソコンのツボ本館でも一応書きましたが、このエラーの検証法もご紹介します。

1) C:¥Windows¥System32¥spool¥drivers¥x64¥3 と開いて、ここにあるはずの、”PrintConfig.dll” というファイルを一旦デスクトップなどに移動します。

2) その後、”フォトアプリ” などで、写真を開いて、印刷をクリックします

これで今回ご紹介したエラーが発生します。

検証が終わったら、デスクトップなどに移動した、”PrintConfig.dll” ファイルを元の場所に戻しておきましょう。ドラッグして元に戻しておけば、また印刷が可能になります。このファイルを戻そうとすると、コピーするときと一緒で、管理者権限を要求されます。

このまま、”続行” をクリックすればコピーが完了します。

<参照>

“プリンターで予期しない構成の問題が発生しました 0x8007007e” と表示されて印刷ができない

6月に配信されている更新プログラムに伴う不具合

すでに Microsoft 側でも対応中ではありますが、ざっくりと整理してみました。

【Windows 10】

KB4560960(Ver.1903・Ver.1909)/ KB4557957(Ver.2004):

Windows 10 Ver.1903 および Ver.2004 向けに配信された更新プログラム ですが、これが要因でUSB接続されたプリンターからの印刷ができなくなるというトラブルが発生しています。ただし、USBだけではなく、実際のところ、いくつか確認した限りでは、Wi-Fiで接続されたプリンターも利用できません。
日本語のサイトでは、既知の問題に触れられておりませんが、USのサイトでは既知の問題として紹介されております。

— 症状:

印刷を押しても、全く画面は変わらず、プリンターも応答しない。プリンター、PC間の接続は問題なくインク残量などもきちんと表示されるようですが、印刷を押すと、一瞬 Print Spooler にスプールされてすぐにデータが消えてしまいます。

— 対処法:

暫定的な対処法としては、

Windows 10 (バージョン1903以降) でプリンターを切断した後に、USB プリンターポートが表示されない

で紹介されているように、PCの電源を入れる前に、プリンターの電源を入れておくことのようですが、実際のところいくつか拝見したところでは、これもあまり意味はないようです。

では、どうするか?

インストールされた更新プログラムの中から、KB4560960 を削除します。削除後再起動を要求されますので再起動。
但しこのままでは、この更新プログラムが再度適用されてしまいますので、

ドライバーの更新プログラムが Windows 10 に一時的に再インストールされないようにする方法

上記の記事の中で紹介されているトラブルシューター  ”wushowhide”  を利用してKB4560960 を非表示にして適用されないようにする必要があります。

なお、の使い方は、パソコンのツボ本館の以下の記事でも触れていますのでご参照ください。

KB3073930のトラブルシューティングツールで、Windows Updateをコントロールする

なおこのプリンターのトラブル、私が確認している限りでは、ブラザーのプリンターでのみこうした症状が発生しております。Canon、Epson など他社のプリンターではこうした症状は確認していませんが、同様の症状が発生しているようであれば、この更新プログラムの削除をお試しください。

【Access】

さてそしてもう一つが、Microsoft 365 を構成するデータベースアプリでもある “Access” です。更新プログラムの適用後、Access がクラッシュするというトラブルが発生しています。

Access の VBA/DAO コードがクラッシュしたり、または10 進数の列の正しくないデータをレポートしたりすることがある

Microsoft Access Ver.2005 (16.0.12827.20010) 以降で発生するもので、この問題も Microsoft 側では確認しており、現在対応中です。

— 対処法:
有効な対処法としては、一旦 ロールバック(バージョンダウン)して更新前に戻し、一時的に更新を無効にしておくといった操作が必要になります。
5月21日に配信されている Ver.2004 (ビルド 12730.20352) まで戻せば、強制終了されずに利用可能になるようです。

ロールバック(バージョンダウン)して検証する

上記のパソコンのツボ本館でもロールバック方法を説明していますが、基本的には、コマンドプロンプトを管理者モードで起動し、以下のコマンドを実行します。

cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun
officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.12730.20352

法人向けには、

クイック実行版の Office をロールバックする

上記でも触れていますが、 Office Development Tool(Office 展開ツール)を利用しても行えます。

なおロールバックした場合には、更新オプションの設定を、一時的に “更新を無効にする” としておかないと再度自動的にUpdateされてしまいますので、ご注意ください。ただし、無効にした状態というのもいいわけでもありませんので、折を見て、修正プログラムの提供が開始された場合には、再度更新を有効にしてください。

以上の2点ご紹介させていただきました。

<参照>

2020 年 6 月 10 日 – KB4557957 (OS ビルド 19041.329)
June 9, 2020—KB4557957 (OS Build 19041.329)
2020 年 6 月 10 日 – KB4560960 (OS ビルド 18362.900 および 18363.900)
June 9, 2020—KB4560960 (OS Builds 18362.900 and 18363.900)
USB printer port missing after disconnecting printer while Windows 10 (version 1903 or later) is shut down
Windows 10 (バージョン1903以降) でプリンターを切断した後に、USB プリンターポートが表示されない
ドライバーの更新プログラムが Windows 10 に一時的に再インストールされないようにする方法
Access の VBA/DAO コードがクラッシュしたり、または10 進数の列の正しくないデータをレポートしたりすることがある

DVDドライブとリージョンコード

リージョンコード“ と言われて、何を今さら? と思われる方も多いかと思いますが、何それ? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

DVDドライブには、これが設定されていないと、DVDビデオが再生できません。DVDの映画をPCで観ようとドライブにセットしたけど何も起こならない…. DVDが悪いんじゃなくって、もしかしたらこのリージョンコードが設定されていないかもしれませんよ??

【”リージョンコード” とは?】

DVD や Blu-ray などの映画などで、販売および利用される地域の情報を記したコード番号になります。

DVD や Blu-ray ドライブなどで、こうしたビデオなどを再生する場合、こうしたビデオで指定されているリージョンコードと、再生するドライブのリージョンコードが一致しないと再生ができません。

  • DVD ドライブの場合

DVDの場合、世界を、リージョン 1 ~ 6 と、6つの地域に分類しています。日本は、リージョン 「2」になります。

  • Blu-ray ドライブの場合

Blu-ray の場合には、DVDよりは細かくなく、世界を、リージョン A ~ C に分類。日本は、リージョン「A」になります。

さらにそれぞれ、リージョンフリーといったものもあったりします。

【リージョンの確認と設定】

さてこのリージョンコード。私はすっかり、リージョンコードって、少なくとも大手メーカーのものなら、PCに搭載されているすべてのドライブには、あらかじめ設定されているんだろうな? と勝手に思っていましたが、どうもそうとは限らないようでした。
たまたま拝見した 買ったばかりらしいHPのノートPCでは、リージョンが未設定の状態でした。

つまり未設定のドライブだと、もちろんメディアとしては認識されているわけですが、DVDのビデオを入れても何も再生ができません。

– リージョンコードの確認:

まずは確認から。エクスプローラーを開いて、”PC” をクリックすると、PCのドライブ構成が表示されますので、DVDドライブを右クリックして、プロパティを開きます。

ドライブのプロパティが表示されたら、”全ディスクドライブ” の中から、該当のDVDドライブを選択して、”プロパティ” を開きます。
さらに “DVD地域” タブを開くと、今後変更可能な回数の他、現在の設定などが表示されます。

【変更は4回まで】

さてこのリージョンコードですが、設定変更ができるのは、4回までになります。未設定の場合には、残り変更回数が、”5″ と表示されております。

— なぜ変更しないといけないのか ?

日本にいて、日本のDVDの映画だけ見ている分だと変更する必要もないわけですが、海外で販売されている映画を買ってきたり、あるいはお土産でもらったりして再生する場合など、こちらの設定を変更する必要があります。
但し変更するたびに、回数が減っていき、”残り変更回数” が “0” になった場合には、変更ができなくなり、その時に設定されているリージョンが固定になります。
ですので変更するのは構いませんが、回数にはご注意ください。

<参照>

リージョンコード/ウィキペディア
リージョンコードの変更について/ドスパラ
HP ノートブック PC – DVD ビデオの地域設定について/HP

東京2020 オリンピック大会のチケットの予約

パソコンとはちょっと話がずれてきますが、ちょうど旬な話題でもありますので、パソコンがらみの部分もありますので、自分で実際にやってみた体験を整理してみました。

— チケット予約完了までの流れ:

チケット抽選予約までの大まかな流れとしては…

  1. ID登録
  2. チケットの予約&電話認証

という手続きを踏んでいきます。

1) ID登録:

指定のサイトからメールアドレスを登録すると、登録されたメールアドレスに本登録の通知、”[Tokyo 2020 ID]仮登録完了と本登録のお願い” が届きますので、リンクをクリックして本登録まで完了します。

2) チケットの予約&電話認証:

ここが、??万人待ちでつながらないと話題になっている部分です。チケットの予約が完了すると、今度は電話認証の画面に入りますが、こちらも、??万人待ちということもあります。

— チケット予約で盲点になりそうなこと:

ここからはPC側のお話も含めてご紹介します。

・広告ブロック機能の解除:

チケット予約サイトにアクセスしても、画面が出てこない… こんなこともありました。

実は、Internet Explorer で、追跡防止機能(Ad Block)を有効にしていると、予約サイトのポップアップ画面が表示できませんでした。

他のブラウザでも十分ありうるところですので、ブラウザの広告を含むポップアップブロック機能をご利用の場合には、一時的に無効にして行うほうが間違いはないようです。
Internet Explorer では、追跡防止機能でブロックされてましたが、これをそのサイトのみ解除すれば利用は可能でした。また、すべてのブラウザで試したわけではありませんが、Microsoft Edge や Firefox の場合には、特に支障なく利用できていました。

当然、ブラウザのアドオンとしてこうした機能を追加しているケースのほかにも、ウィルス対策ソフトの広告ブロック機能などでブロックされる可能性もありますので、表示されない場合には、機能を解除するなど、こうした点も確認してみてください。

・電話認証:

ID登録には、電話番号を登録します。この登録した電話番号が、いわゆるNTTの一般加入電話の電話番号をご利用になる場合で、IP電話などもご利用のケースは注意が必要です。

一応、東京2020の電話認証のページにも、注意書きにもありますが、ここを間違えると、いくら電話してもいわゆる話中と同じで、”ツー・ツー・ツー” となるだけで電話認証ができません。

— なぜつながらないのか?

通常IP電話の契約もあると、IP電話用の電話番号も別途あったりします。そうした場合、普通に発信すると、IP電話で発信されるため、仮に一般加入電話の番号で登録していると、番号が異なるため電話認証につながらないことになります。

さらに電話認証で表示された電話番号にかける場合、120秒(2分)という時間制限があります。それを超えると、繋がっても、時間がオーバーしたため認証にはいたりません。 実際にお話中で繋がらないケースもあるので、その場合には、一度キャンセルして、改めて電話認証するほうがよろしいかと思います。

さてどちらのケースであっても、つながらない場合、”ツー・ツー・ツー” というお話中のような感じになるので、”あぁ~お話中でだめだったか?” と単に混雑して繋がらないというように勘違いしがちです。でも実際には、一般加入電話として発信していない場合、認証自体に繋がってもいないケースもあるわけです。
つまり現状繋がらない理由が、どっちなのか?が判断がつきません。なので、確実に一般加入電話として発信する必要があるわけです。

— どうやって一般加入電話として発信するか?

ならどうやって電話をするか?ですが、以下のようになります。

0000 + 186 + 050-xxxx-xxxx

まず、一般加入電話として発信するために、”0000” をつけます。
続いて、発信電話番号通知をするために、”186” をつけます。
そして、この後に ” 050-*****-***** という表示された番号をプッシュします。

という手順を経て私もとりあえず抽選の予約が完了。

でも先日からスタートしたのは、あくまでも抽選の予約。購入できるか?どうかは、申し込み完了メールによれば、抽選結果がわかるのは 2019年6月20日 の予定とのこと。

予約が完了したところでは、まだ決済には行きませんので、チケットが当たったら、今度は決済っていうことになるようです。

OPPO AX-7 と US&Canada

今回、MicorosoftGlobal MVP Summit 2019 というイベントに参加するにあたって、直前に入手した OPPO AX-7。もっともこのイベントのためというよりも、これまで使用していたWiMaxのモバイルルーターの契約を解約してしまったので、早急に普段使いの通信環境が必要になったので入手したもの。

さてこれまでも過去7回、Summit 参加の際には、Mobile ルーターを使っていたのですが、今回は行き・帰りともバンクーバーを経由することになった関係で、US と Canada 両方で利用できないといけないということもあって、SIM を使ってみることにしました。

【OPPO AX-7 の仕様】

一応この機種を選択するにあたって、LTE B2&B4 をカバーしているな?ということを確認してのことではありますが、まずは簡単にその仕様をご紹介します。

OS:ColorOS5.2/Android 8.2ベース
SoC: Snapdragon 450
メモリ:4Gb
容量:64Gb
ディスプレイ:6.2インチ
解像度:1520x720
バッテリ:4230mAH

概略はこのぐらいにして、肝心の通信環境ですが…

~ 周波数 ~
GSM:850/900/1800/1900MHz
WCDMA:Bands 1/2/4/5/6/8/19
FDD-LTE:Bands 1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28
TD-LTE:Bands 38/39/40/41

となっております。

【事前にAmazonで購入したSIMを利用】

さて肝心のSIM。北米+Canada の両方で利用が可能な、”MOST SIM – 北米 SIMカード 7日間 カナダ/メキシコ 高速通信5GB +アメリカ 高速通信使い放題(通話、SMS発着信無制限)Canada Mexico” を利用。従来なら、アメリカだけで8,000円近くかかっていたし、それに比べると、3,000円で済むのは大きな違いです。

また何といっても、あの大きなモバイルルーターを持ち歩く必要もないのは、少しでも荷物を少なくしたいという点では便利です。

OPPO AX-7は、SIM2枚差しが可能なので、日本で使っていたSIMはそのままで、SIM2のところに、今回のSIMを装着。とりあえずSIM1は無効にして、APNを設定。

バンクーバー国際空港の端っこにある、Canada Express の待合ロビーで、ごそごそSIMピンを取り出して、SIMを装着して設定。APNについても表示されたものをタップして選択するのみ。そして、その後、AX-7 を再起動し、設定完了といった感じでした。

【USとCanadaでの電波事情】

まず、USでは、当然今回目的地がワシントン州のシアトルのみなので、T-Mobile が利用できることということで、このSIMを選択しました。シアトル市内、さらにはMicrosoft の Redmond Campas 内でも全く問題なく快適。日本で4Gで使用しているよりも速度的にも快適に、サクサクと利用できておりました。

場合によっては、AT&Tなんて言う選択肢もあったんですが、USだけならともかく、カナダとのセットとなっていたので、ちょうどぴったりでした。

もちろんテザリングも問題なし。

そしてCanada。Canada では、確認してみると、Bell で接続されていたようです。バンクーバー市内(ウォーターフロント)をうろうろ Google Map を頼りに半日散策。非常に快適に利用できていました。

今回利用させてもらった MOSTSIM ですが、今回利用したタイプのものは現地キャリアとして以下のようなところが利用できるタイプのものでした。
アメリカ:T-Mobile
カナダ:Rogers/Telus/Bell
メキシコ: Movistar/Telcel
とりあえずバンクーバーでは、Bell に自動的に接続されていたようです。

<参照>
OPPO AX-7