Microsoftの製品は、”Microsoftライフサイクルポリシー” に基づいて提供されています。
つい先日も、Windows版で言えば、Office2007 が、また Mac版で言えば、Office2011 のサポートが終了しました。
上記サイトにもありますが、2018年にも当然ながらサポートが終了する、あるいは延長サポートに入るものが多数あります。
さて今回は Office 製品のライフサイクルとそのサポートについて確認してみました。
現在サポートが続いているのは、
Windows版:Office 2010/2013/2016
Mac版:Office 2016
となります。
それぞれのライフサイクルについては、ライフサイクルポリシーのところから検索していただければ、ご確認いただけると思います。
Windows版:
Office 2010 SP2 メインストリーム:2015/10/13 延長サポート:2020/10/13
Office 2013 SP1 メインストリーム:2018/04/10 延長サポート:2023/04/11
Office 2016 メインストリーム:2020/10/13 延長サポート:2025/10/14
Mac版:
Office 2016 for Mac メインストリーム:2020/10/13 延長サポート:対象外
Windows版か? Mac版か?でも多少異なります。
さて、Windows 版に限って言うと、通常 メインストリーム(5年)+延長サポート(5年)になっています。メインストリームは、ライフサイクルの開始日から換算して、5年です。
【メインストリームと延長サポートの違い】
このメインストーリームと延長ストリームどのような内容に違いがあるのか?
— メインストーリーム:
無償サポート
有償サポート (インシデント サポート、時間制 サポート)
セキュリティ更新プログラム サポート (無償提供)
セキュリティ関連以外の修正プログラムのリクエスト
が提供されます
— 延長サポート:
有償サポート (インシデント サポート、時間制 サポート)
セキュリティ更新プログラム サポート (無償提供)
セキュリティ関連以外の修正プログラムのリクエスト
が提供されます
更新プログラムの提供という観点から、簡単に言ってしまえば、新機能などの追加や仕様変更、セキュリティ更新プログラムの提供などが続くのがメインストリームの段階で、延長サポートに入ると、機能の追加などはなくなりますが、引き続きセキュリティ更新プログラムは提供されます。
【最終のご案内】Office 2007 および Exchange Server 2007、Windows Vista の延長サポート終了【4/5 更新】(Microsoft Partner Network ブログ) の中でも触れられていますが、”延長サポート終了後であっても引き続き脆弱性が発見される懸念があり、IPA では サポート終了後のソフトウェアを継続使用しない、サポートされているソフトウェアに移行する、ソフトウェアは常に更新プログラムを適用し、最新の状態で使用する、ということを推奨しています” とあるように、常に最新の状態で使用することが推奨されます。
延長サポート終了後になると、以前に配信されていた修正プログラムも入手できなくなったりもします。なぜならサポートできないからです。
セキュリティ上のリスクが高まるということは、こういったことからもよくご理解いただけると思います。
つい先日も、数式エディタの脆弱性を悪用したマルウェアが登場して騒がれました。10/10にサポートが終了した Office 2007 も対象だったわけですが、この時には、Office 2007 向けにも修正プログラムが例外的に配布されましたが、こうした例外が続くわけではありません。
・Office数式エディタのRCE脆弱性を悪用したマルウェアが登場、IPAが注意喚起/Internet Watch
当然、上記のニュースでも触れられていますが、さすがに、Office 2003 以前のものには、修正プログラムは配布されておりません。
当然ながら、動ないわけではないで、動くうちは何とか使おうという気持ちもわかりますが、こうしたセキュリティのリスクは、自分の PC の問題だけでは済みません。
知らない間にウィルスに感染して、PC内に保存されていたお客様や知り合いの人の情報が洩れていたり、あるいは知らないうちにウィルスを送信していたりなどなど、被害者ではなく加害者になりうることもありうることをよく理解していただく必要があります。
メインストリームの終了から、延長サポートへの移行は、そろそろ次の新しいバージョンに乗り換える時期が近付いているんだな?と理解し、その準備のための期間と思ってください。
まだ5年使えるではなく、5年のうちに、新しいバージョンに乗り換えるための移行期間と理解すべきでしょうね。
<参照>
・Microsoft ライフサイクル ポリシー
・2018年にサポートが終了する製品
・Microsoft Office 製品のサポート ライフサイクルについて
・ご存知ですか? OSにはサポート期限があります!
・Office2007/サポート終了の重要なお知らせ
・Microsoft Office 製品に関する各 OS のサポート状況(Office2010まで)
・Office 製品のサポート期限/パソコンのツボ本館
・【最終のご案内】Office 2007 および Exchange Server 2007、Windows Vista の延長サポート終了【4/5 更新】/Microsoft Partner Network ブログ
・サポート終了後のOSやソフトを使い続けてはいけない2つの理由/トレンドマイクロ
・サポート期間が終了するソフトウェアに注意/総務省
・Microsoft Office の脆弱性(CVE-2017-11882)について/IPA