Windows 8 以降、高速スタートアップの機能が有効になったため、これが要因でうまく動作しない時には、”完全シャットダウン” が必要になる場面が多くなってきました。
でもこの完全シャットダウンの方法、いくつぐらいご存知ですか?
1) Shift キーを押しながら、シャットダウン(ショートカット)をクリックする
2) 設定アプリを開いて、システム>電源とスリープ>電源の追加設定>電源ボタンの動作の選択>現在利用可能ではない設定を変更します とクリックして、”シャットダウン設定“ のところの、”高速スタートアップを有効にする“ をオフにする
3) 管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、 ”shutdown /s /f /t 0“ と入力しシャットダウンさせる
などやり方はいろいろあるわけですが、どうもどこを見ても、普通にPCを再起動すれば、完全シャットダウン+コールドブート の効果があることに触れているところが非常に少ないです。
あまり知られていないということもあって、信じられていない?ということもあるのかもしれませんが、ちゃんと Microsoft の技術者向けのブログでも、また、Microsoftの正式アカウントのツイッターなどでも、このことにはちゃんと触れているんですね。
Building Windows 8のエンジニアリングチームのブログの中では、
もちろん、完全なシャットダウンが必要な場面はあります。たとえばマシンを開けてハードウェアの追加や変更を行う場合がそうです。UI 上でも Windows 7 方式のシャットダウン/コールド ブート動作に戻すオプションは提供されますが、あまり頻繁に行うことではないと思いますので、shutdown.exe で新しい /full スイッチを使用するという手もあります。コマンド プロンプトで shutdown /s /full / t 0 を実行すれば、即座に完全なシャットダウンを行うことができます。また、UI から再起動を選択すれば、完全なシャットダウンの上でコールド ブートが行われます
と説明されています。
また、Twitterの公式アカウントでも、
とあるように、豆知識として公開されています。
もちろん、再起動の場合、完全シャットダウンしてコールドブートするわけですから、完全シャットダウンしてからちょっと時間を置きたいという場合には適さないので、従来通りの方法でも構わないのですが、
・Windows 10 などで、スタートボタンをクリックしても応答がない
・タスクバーのアイコンをクリックしても反応しない
・今まで正常に動作していたデバイスが認識されない
など一時的なトラブルであれば、まずは、再起動 をお試しいただくことをお勧めいたします。
実際に、サポートの現場にいて、単なるPCの再起動ではありますが、上記のような事例以外にも
・Windows Liveメールが動作しない(メモリ不足、ハードディスクの空き容量が足らないといったエラーメッセージが表示されるケース)
・Office 2016 から突然ライセンス認証を求められるようになった
こういったケースでも改善されたことがありました。あげればきりがありませんね。
最近では、やっとPCメーカーのサポート情報の中でも取り上げられるようになりましたが、まだまだあまり知られてない部分なのは悲しいですね…
Windows 8.1 や Windows 10 でいう再起動は、Windows 7 までの再起動とはちょっと意味が違うんだ… そんなことをぜひ覚えておいてください。
そして何かいつもと違っておかしいな?と思ったら、まずはPCを “再起動” してみてください。
【参照】
・Windows 8 でお届けする高速な起動/Building Windows 8
・【「シャットダウン→起動」 と 「再起動」 の違い】/Windows_Japan(Twitter)